タイトリスト「Tシリーズ」アイアン
新モデルは「T100」「T150」「T250」「T350」

写真右から「T100」「T150」「T250」「T350」
スコアアップのためのパフォーマンスを追求した高機能アイアン「Tシリーズ」は2019年に登場し、今回で3度目のモデルチェンジ。前モデルは「T100」「T150」「T200」「T350」の4機種だったが、今回は「T200」の名称が「T250」に変更となっている。
シリーズ全体としては、ロングアイアンの打ち出し角がより高められ、しっかりとキャリーが出せるようになったと同時に全番手でキャリー距離の安定感がアップ。また、フェース面の溝の改良によってスピン量が安定したこともポイントだ。
さらにルックスに関してもモデルごとのイメージを近づけることで、異なるモデルを混在させてセットを組む「コンボセット」がしやすくなっているのも見逃せない。
タイトリスト独自の
「3D」哲学がさらに進化
タイトリストのアイアン開発は「3D」と呼ばれる独自の哲学に基づいている。
「3D」とは、
「ディスタンス(距離)コントロール」
「ディスパージョン(バラつき)コントロール」
「ディセントアングル(落下角)」の3つのDの総称だ。
アイアンは狙った距離を打って、グリーンにボールを止めるためのクラブ。そのためには、番手間の飛距離の階段を揃えること、弾道のバラつきをなくすこと、そして適正な落下角でグリーンにボールを止められることが必要となる。
ニューモデルも、スウィングもヘッドスピードも異なるあらゆるプレーヤーが、この「3D」をより高次元で叶えられるよう、4つのモデルの性能が明確に分かれている。
T100、T150

「T100アイアン」
「T100」「T150」は操作性に優れたコンパクトヘッドのアイアン。ツアープレーヤーから絶大な信頼を得ているモデルだ。

「T150アイアン」
鍛造ヘッドのトウ・ヒールにタングステンを封入したキャビティ構造で、バックフェースの「マッスルチャンネル」と呼ばれる溝で低重心化を図り、より高い弾道を実現している。フェースの厚みを各番手ごとに調整したことで、より初速も安定。キャリーのバラつきがさらに小さくなった。
前作から打感・打球音もソフトになり、よりボールがフェースに乗るフィーリングが得られるという。
「T100」が7番アイアンでロフト33度なのに対して、「T150」は1度ストロングの32度。少しだけヘッドサイズが大きく、安心感のあるシェイプとなっているのが大きな違いだ。
T250、T350

「T250アイアン」
「T250」「T350」は、鋳造ボディに、高強度鍛造フェースを組み合わせ、デザインも一新されたシャープで美しいフォルムが特徴のモデル。

「T350アイアン」
トウ・ヒールに「T100」「T150」よりも大きな高比重タングステンが封入された中空構造で、フェースは高強度鍛造Lフェース構造。これにより、さらなるボールスピードの向上を実現。
打点の中心裏側に配置された独自のポリマーが、フェース全体での初速を安定させる。
ロフトは7番アイアンで「T250」が30.5度、「T350」が29度とややストロング。「T350」はとくにフェースの反発性能が高く、飛距離性能が高い点も大きな特徴だ。
なお、「T250」には「ロンチスペック」というハイロフトモデルがラインアップされている。7番アイアンでロフト35度と「T250」よりも4.5度多く、ヘッドも軽量。高さが必要なプレイヤーや、女性・ジュニアでも高弾道が得やすくなっている。
タイトリストのNEW「Tシリーズ」を試打! 飛び系モデルの落下角度に驚いた

筆者もお披露目したばかりの「タイトリスト フィッティングセンター (ザ・カントリークラブジャパン)」で、新「Tシリーズ」アイアンを試打した。
_※「タイトリスト フィッティングセンター (ザ・カントリークラブジャパン)」について詳しくはこちら_

上の写真のように平均スコア80の私でも、飛距離、方向性がモデルごとにまとまる結果に(ちょっと見えづらいが、一番手前の水色の円がT100、緑がT150、オレンジがT250、赤がT350)。
驚いたのは落下角度が4モデルともに42〜45度前後と十分に出せたこと。T250、T350という飛距離性能の高いモデルでもT100、T150と変わらない数字が出るのは、飛距離、方向性だけでなく落下角度まで重視した「Tシリーズ」ならでは。
T100に憧れはあるが、ロマンよりスコアを重視するならショートアイアンは操作性重視のT150、ロングアイアンはT250のコンボセットか。
個人的に注目したのが、T250の「ロンチスペック」というハイロフトのモデル。上の写真の右側がその試打データだが、最高到達点が31ヤード、落下角度が49.6度と、気持ちのいい高弾道のボールがやさしく打てた。
7番アイアンでロフト35度。飛距離はロフトなりだが、ボールの高さだけはツアープロに近づけた。弾道に高さが欲しい方は、ぜひ試打してみては?
各プレーヤーがスコアアップを実現するために、最先端のテクノロジーを結集させた新「Tシリーズ」。ショートアイアンとロングアイアンでモデルを変えるなど、コンボセットも推奨されている。興味のある方はぜひ試打やフィッティングを受けてみてはいかがだろう。