今回、沖縄に帰ってくるときは、アイルランドからフランクフルト経由で上海へ。そして上海から沖縄に帰って 沖縄は、アジア圏の空港を経由するほうが便利なことも多いですし、お値段も安いことが多いんです。
エアは自分たち(私とトレーナーさん)で手配しますけれど、なるべく節約したいので、基本、値段が安いものにします。LCCはなるべく使わないようにはしているんですけど、たとえば今回、フランクフルトまでの便は高かったので、LCCを使いました。LCCは荷物に別料金がかかるので、荷物が多いプロゴルファーには悩ましい選択になるんですよ。だから、チケットの値段と荷物の超過料金、どちらもチェックしながら選びます。

トランジット中の空港をエンジョイする。開幕戦のドバイの空港で見つけた「オウム」。小さな発見を楽しむことも大事!
航空会社さんにサポートしていただければありがたいので、この場を借りて、せひ、お願いしたいと思います。今までロストバゲージした経験ももちろんあります。バッグを落とされて壊されることもあるし、中身だけ盗られたこともあります。アメリカツアー時代、セキュリティチェックの場所でも……だから貴重品は入れないようにはしています。
クラブも、ちょうどピンさんからゴールドパターをもらったタイミングで、それをキャディバッグに入れたものが出てこなくて、どこにあるかもわからなくなって。トランジットした空港の近くに住んでいる知り合いの方が空港まで探しに行ってくれて、やっと見つかったんです。バッグタグが取れたまま放置されていたらしくて。そうしたらもう調べようがなくなりますから。日本なら親身になって動いてくれることも多いけど、やっぱり外国ではなかなか。クラブがなくなると試合に出られないこともありますから。
全英女子オープンのときのヒースロー空港なんかよくそういう話を聞きますよね。私も一度なくなって、ピンのみなさんにスペアを作ってもらったことがあります。結局ギリギリに届いて大丈夫だったんですけど、練習ラウンドはできなかった。仕方ないとしか言いようはないんですけれど……。
また、安いチケットはどうしてもトランジットが長くなるんです。そういうときは……もう我慢するしかない。空港で眠れる場所を探してベンチなど寝ていたりもします。羽田空港などでよく外国の旅行者の方がベンチで一晩過ごしたりしていますよね。あんな感じです(笑)。でも私、どこでも眠られるんですよ。

空港は“地元料理”の宝庫。基本、ローカルフードを注文する。「あまり美味しくないときも……お高いですしね」
飛行機でも基本、眠っています。もちろん映画なんかも観ますよ。でも一部の海外の航空会社だと日本語のセレクトがないことが多いのでそういうときはすごく暇で、ボーッととしてるしかない(笑)。でもとにかく寝るのが一番。
昔、世界ジュニアに行ったとき、私がひたすら飛行機で寝ていたので隣の席の男の子がびっくりして「なぜこんなに寝られるの?」と聞かれました。ジュニアの頃、父に、プロになったら過密スケジュールで忙しくなるから、どんなところでも短い時間でも寝る練習をしないといけないと言われて。車に乗ったらすぐにシートを倒して寝ることが習慣だったんです。だから、めっちゃ怖いコーチに習っていたときも、乗った瞬間シートを倒して寝ていたので、他の子たちが驚いて「あの先生の前でよく寝るよ」って(笑)。
父に言われた練習から始まったんですけど、寝ることは苦ではなかったし、むしろ「練習しろ」と言われて嬉しかったと思います。申ジエ選手は、日本ツアーを選んだ理由の一つに「睡眠」があるみたいです。飛行機などでなかなか眠れないみたいで、睡眠薬をあまり飲むのもつらいから、日本でプレーしたかったとも言っていました。日本の移動は長くても2時間くらいですから。
今は沖縄で練習したり、ゴルフと体の調整をしています。次の試合は全英女子オープンの翌週のイギリスのPIFロンドン選手権になるかと思います。またご報告しますね。
写真/本人提供