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ブリヂストン『BX1 ST』 (10.5度)『VENTUS BS6Ⅱ』(Flex S)
最初に、今回の試打クラブ『BX1 ST』の特長とスペックを紹介。
「ロフトは9.5度と10.5度がありますが、今回は10.5度を試打します。シャフトは純正の『VENTUS BS6Ⅱ』のFlex S。メーカーが謳う特長としては、強弾道でターゲットを狙えるということです。大きさが455cc。ヘッドの最後方にチタンウェイトが8グラム。ヘッド中間部はカーボンモノコック(一体成型)で、ヘッド前部とフェースはチタンです。ソールの後方にスクリューウェイトが2つあって、初期設定ではヒール側に8グラム、トウ側が2グラムとなっています。2023年発売の『B1 ST』 よりスクエアに構えやすくて左に行くイメージを抑えたということです」(小島プロ)
次に、見た目の印象などを癸生川プロに聞いてみよう。
癸生川: 形状は洋ナシ型に見える。
小島: 左に向いては見えない?
癸生川: いや、左には見えづらいね。とにかく凄く縦長に見える。
試打で使用するボールはタイトリスト『PRO V1』。では試打開始!
■HS45m/s前後で打ってみる
【トラックマン4のデータ】
クラブスピード●45.2m/s
ボール初速●67.0m/s
打ち出し角●12.1度
スピン量●2673rpm
降下角●32.7度
キャリー●247.7Y
飛距離●277.9Y
打ち出し方向●0.1度右
スピンアクシス●3.3度左
SIDE●7.0Y左
【GCクワッドのデータ】
Hインパクト●8ミリトウ
Vインパクト●4ミリ低い

HS45m/s前後でセンターヒットしたときの試打データ(上がトラックマン4、下がGCクワッド)
打感や弾道を見ての二人の感想は?
癸生川: 球が強い。
小島: 『強弾道』ということですね。
癸生川: スピンが少ないぶん、球が上がりづらいかもしれない。
小島: ロフト10.5度で、それですからね。
癸生川: シャフトはしなる感じはある。それでポーンと上がっていくのかなと思ったら、こう潜っていく弾道になっているから驚いた。
小島: ヘッドが強い弾道を生む設定になっているのだと思います。初期のスクリューウェイト設定でヒール側がちょっと重いじゃないですか、そうするとつかまりやすさを感じるのか、操作のしやすさを感じるのか、どっちなんだろう。
癸生川: つかまって左に行く感じはあまりしない。シャフトとの兼ね合いもあるんだろうけど。
小島: ヘッドの開閉はしやすそう?
癸生川: 見た目はしやすそうなヘッドだけど、でも打った感じでは開閉しやすくは感じない。もちろんできないことはないと思うけど。
小島: 確かに、縦長ヘッドで先端が重すぎるとトウダウンし過ぎちゃうとか、フェースが開きやすくなったりとかするので、この形状に対しての重心の配置が正しいのかなとは思います。それで振りやすく感じるんだと思います。
▼小島プロのデータ分析
純正のそんなに硬くないシャフトにロフトが10.5度の組み合わせでスピン量が2673rpmということは、スピンは入りにくいヘッドなんだろうなと思います。落下の角度は32.7度と低いです。打ち出しが0.1度右にほぼ真っすぐ飛び出して、そこからスピンアクシスが左に3.3度傾いて、7ヤード左に着弾した。強い球が出るという印象です。シャフトがしなるのに、低スピンの強めの球が出るヘッド。となると、最適スピード帯がどれくらいになるかです。このHS45m/sで悪くはないのですが、もう一段階くらい下げてみて比較したいですね。
■HS43m/s前後で打ってみる
【トラックマン4のデータ】
クラブスピード●43.3m/s
ボール初速●64.4m/s
打ち出し角●11.8度
スピン量●2535rpm
降下角●30.1度
キャリー●236.2Y
飛距離●270.4Y
打ち出し方向●0.8度左
スピンアクシス●1.7度左
SIDE●9.6Y左
【GCクワッドのデータ】
Hインパクト●6ミリトウ
Vインパクト●0ミリ低

HS43m/s前後でセンターヒットしたときの試打データ(上がトラックマン4、下がGCクワッド)
打感や弾道を見ての二人の感想は?
小島: HS43m/s前後で打った印象はどうですか?
癸生川: 良いと思うけど、球が上がり切っていないように思える。
小島: そうですね。球は低いですね。これを適正というかどうか……。好みで選んでくださいというところでしょうね。OBが多い日本のゴルフ場でのプレーにおいて、目線を低くしておきたいというプレーヤーにとってはこれくらいの弾道の低さは好まれると思います。
癸生川: でも、球を上げたくなる感じはする。
小島: ということはHS45m/sのほうが良い?
癸生川: そうですね、僕はHS45m/sのほうが良い気がする。
▼小島プロのデータ分析
スピン量が2535rpmですから悪くないと思います。ただ落下の角度が30.1度ですからちょっと低い。そのぶん、キャリーは236.2ヤードでロスします。ちょっと低いという印象ですけど、シャフトのしなりを感じながら球を抑えたい人なんかには良いのかもしれないですね。適正スピード帯としてはHS45m/sのほうが良いのかなと思います。
■結論

試打を担当した癸生川喜弘プロ(左)とデータ分析を担当した小島慶太プロ(右)
『最適スピード帯はHS45m/s前後の、けっこうタフなヘッドです』
今回の試打のメインテーマの一つである、最適スピード帯に関しての二人の結論はどうだろう。
小島: データ的にもスピード帯としてはHS43m/sより、HS45m/sのほうが良かったと思います。
癸生川: けっこうタフなクラブだね。
小島: タフなヘッドですね。これ以上スピードが下がってくると癸生川プロのインパクト条件だと、落下の角度が30度を下回ってきちゃうので、そうするとキャリーも出ないし、良い弾道にならないので。
ココでみんゴル編集長から疑問が。
みんゴル編集長: 一般アマチュアゴルファーでHS45m/sってそんなにいない。では、アマチュアは使えないのかってなりますが、そこはどうですか?
小島: そうですね……。HSが遅くても球が上がって悩んでいる人にはいいと思います。打ち方の問題で球が上がってしまうという人ですけど。
癸生川: HS40m/sで球が吹き上がる人でも使える?
小島: それでいうと、HS38m/sだと厳しいと思いますが、HS40m/sは行けると思います。
癸生川: 打ち方で上がるっていうのは「上からヘッドをぶっこむ感じ」ってことでいい?
小島: そうですね、ぶっこんできてロフトがつくってことですね。そういうタイプの人たちにとってみたら、このクラブなんかは、ダイナミックロフトがあまり寝て来ないので球を下げてくれるのかなとは思います。
『BX1 ST』のお勧めタイプ
●ヘッドスピード45m/s前後の人
●ドライバーで球が上がり過ぎて困っている人
●OBが多く、目線を低くして低弾道を打ちたい人
●ヘッドを打ち込んで球が吹き上がる人
みんなのゴルフダイジェストYouTube「みんゴル試打班ガチギアトラック」では、ブリヂストン『BX1 ST』のオフセンターヒットによる寛容性のチェックなどのより深い性能チェックもやっているので、詳しく知りたいという人はそちらもぜひご視聴を。
THANKS/アコーディアゴルフ技術研究所
▶ブリヂストン『BX1 ST ドライバー』の寛容性は? 動画をチェック
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ブリヂストン「BX2 HT」
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