強めのストレートネックが特徴
ここからは実測データをもとに凄腕シングルでもある松尾氏にクラブ分析と試打レポートをしてもらいます。試打および計測ヘッドは7番、シャフトは「MMT AMC BLUE 85」(フレックスS)です。掲載数値はすべて実測値となります。
前モデルよりもネック軸回りの慣性モーメントが小さくなり、より繊細なヘッドコントロールが可能になった
クラブ長さが37.0インチ、クラブ重量が404.9グラムと共に標準値です。クラブの振りやすさの目安となるクラブ慣性モーメントが267万g・㎠に抑えられ、計測数値のみで推察するとドライバーのヘッドスピードが43m/sくらいのゴルファーにとって、タイミング良く振りやすくなっています。
ヘッドはオーソドックスなプロモデル形状で、『T200』より少しフェースが長く、かつスコアラインが少し長くなっています。そしてフェースプログレッションが大きな超ストレートネックも特徴です。米国モデルらしく丸みのあるリーディングエッジ、ストレート系のトップラインでフェース全体に逃げ感が出ています。さらに中空構造ですが、外観からはマッスルバックのようなイメージが出ています。
実際に試打したところ、『T200』よりもフェースが少し長くなったとはいえプロモデルらしくやや小ぶりなサイズで、ストレートネックと逃げ感のあるフェース設計から、スクエアに構えやすくなっています。また試打シャフトはカーボンながらも、非常に硬くしっかりしています。

強めのストレートネックでボールに対して被る雰囲気がなく素直に構えやすい
バウンス角が『T200』は0度でしたが、今モデルは2.4度と付きました。しかしそれでも小さい部類なので、横から払い打つゴルファーに向いています。またスイートスポットの高さが低いので、やや薄めのショットに強くなっています。

低重心設計は継続されており薄い当たりに強い
ロフト角が『T200』と同じ30.5度とややストロングロフトなため、少し飛距離を意識したセッティングになっています。そしてフェース素材が軟鉄よりも硬いので、打感が硬く、インパクト音は高くパチン感があります。
※週刊ゴルフダイジェスト 9月23日号「ヘッドデータは嘘つかない!」より