“アプローチは転がすほうが簡単で安全”とよく言われるが、実際にコースで転がしているゴルファーはあまり見ない。それは間違った方法で上手く寄らないことが原因では? そこで週刊ゴルフダイジェスト9月30日号では、正しいランニングアプローチのやり方をプロに聞いている。「みんなのゴルフダイジェスト」でも紹介しよう!
画像1: ランニングアプローチに「寄らないイメージ」があるゴルファー必見! 簡単安全に転がして寄せるための番手選びから構え方、打ち方まで徹底解説

解説/小林大介プロ
日夜、世界のトッププロのスウィングを研究し、アマチュアへの指導経験も豊富。湘南衣笠ゴルフ所属

あなたはどのクラブでアプローチすることが多いだろうか。ほとんどのゴルファーがSWかAWと答えるだろう。

「多くのゴルファーがSWやAWでボールを上げることが多いですが、実はそれはリスクが高い打ち方。ロフトが多いほど正確にボールとコンタクトすることが難しくなるからです。一番ロフトが立っているクラブはパターですが、パターが一番コンタクトしやすいことを考えればわかりますよね」と言うのは多くのアマチュアを指導する小林大介プロだ。

「でも実際にコースでロフトの少ないクラブで転がすゴルファーはあまりいないですね」その理由は、正しいランニングアプローチの方法を知らずに、誤った方法でやることで「難しい」「寄らない」という“レッテル”を貼っているからだろう。

「初心者の人がよく習うアプローチとして、“SWでパターのように打つ”という方法がありますが、意外とトップしたり、ダフったり、最悪は2度打ちというミスになることがありますので注意が必要です。さらに“転がし”という方法では“SWのロフトを立てて、ボールを右足の前に置く”という人もいますが、これも危険です。ロフトを極端に立ててしまうと、バウンスがまったく使えなくなってしまう。さらに極端なハンドファーストになるのでヘッドの入射角が鋭角になり、リーディングエッジが地面に刺さるリスクはかなり高くなる、つまりチャックリです。それを怖がると今度はトップになる。トップとチャックリを繰り返す負のスパイラルに入ってしまう危険性が高いです」

画像: ボールを上げるのが実は難しいSW

ボールを上げるのが実は難しいSW

SWやAWで上げるアプローチが得意で上手く寄せられているというのであれば、無理にその方法を変える必要はない。でも、もしダフリやトップが頻発し、アプローチに悩みを抱えているのであれば、ランニングアプローチを試す価値は大いにある。

「転がす方法を覚えてしまえば、少なくともダフリやトップという大きなミスを防ぐことができます。夏場はもちろん、冬場の芝が薄い状況でも大きな武器になるので、今から実践することをお勧めしたいですね」という小林プロ。

「バンカー越えなど、どうしても上げることが必要なアプローチの場面はありますが、ライが悪い場合など上げられないという状況もあるので、ランニングアプローチを覚えておけば必ず大きな武器になります」

“転がし”を勧める理由

「SWでボールを上げるのは実はリスクが大きいんです」

画像: ロフトが少ないクラブのほうがコンタクトしやすい

ロフトが少ないクラブのほうがコンタクトしやすい

【ココが重要】
「SWだと上手く転がせません!」

1、“SWでパターのように打つ”のは意外と転がらない
初心者がよく教わるのが“SWでパターのように打つ”という打ち方。しかし実際にやってみるとSWはロフトが多いので思ったより転がらず、さらに2度打ちの危険もあるのであまりお勧めできない。

画像: 意外と転がらないSW

意外と転がらないSW

2、“SWで右足の前にボールを置く”とチャックリになる
SWで転がそうとすると、ロフトを立ててボールを右足の前に置く人が多いが、これだとバウンスが使えなくなり、入射角も鋭角になるのでリーディングエッジが地面に刺さってしまうリスクが高い。

画像: リーディングエッジがささりやすい

リーディングエッジがささりやすい

覚えておこう!アプローチの攻め方を決定するセオリー

 最初からSWで上げようとするのは間違いだ!

 パター▶転がし▶上げるの順番で考えるのがセオリーだ!

SWは最後の選択!

グリーンオンを逃した場合、無条件にSWを握る人は多いが、「本来SWは最後の選択肢」と小林プロは言う。「プロや上級者はまず“パター”で打てるかを考えます。パターが無理なら“転がし”、それも無理なら“SWで上げる”という順番です。だからSWは最後の選択肢。最初からSWで上げようとするのは間違いです」(小林プロ)

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