グースネックでボールを包み込んでくれる
ここからは実測データをもとに凄腕シングルでもある松尾氏にクラブ分析と試打レポートをしてもらいます。試打及び計測ヘッドが7番、シャフトは「N.S.PRO850 MJ WF(ウェイトフロー)」(フレックスS)です。掲載数値はすべて実測値となります。
クラブ長さが37.0インチと標準的ですが、クラブ重量が393.7グラムとやや軽いです。結果的にクラブの振りやすさの目安となる、クラブ慣性モーメントが266万g・㎠に抑えられています。計測数値のみで推察すると、ドライバーのヘッドスピードが42m/sくらいのゴルファーにとって、タイミング良く振りやすくなっています。
ヘッドは全体的にオーソドックスな形状ながらも、非常に長いフェースと幅広いソール、そしてストレートなリーディングエッジが特徴的です。またグースネックでボールをつかまえたい雰囲気が出ています。

フェースが大きく長いのでアドレスで安心感がある。またグースが強いのでボールをつかまえてくれそうな雰囲気がある
実際に試打したところ、フェースが長く大きいヘッドなので、特にティーアップショットで、打ちやすそうな安心感があります。そしてリアルロフト角が25.8度の超ストロングロフトなので、アドレスでの印象はまさに5番アイアンのように感じます。さらにソールの後端が見えるので、ソール幅が広いこともわかります。
試打シャフトは軽量スチールで軟らかめながらも、適度なしっかり感があり、ヘッドスピードが40m/sくらいのゴルファーでも扱いやすい感じです。
フェース面に軟鉄よりも硬い素材が使用されているため、打感に硬さを感じ、インパクトのパチン感があります。フェース面の弾き感が良く、さらに背面のバッチによってインパクト音が少し抑えられています。
バックフェースのバッチで高反発素材特有の打感をマイルドにしている
ちなみに他のシニアゴルファーにも試打してもらいましたが、超ストロング設定ということもあり、フェアウェイのあるがままの状態からでは、さすがにボールが上がりにくく、「セットは8番アイアンからで十分だね」と言う意見が多かったです。
※週刊ゴルフダイジェスト 10月21日号「ヘッドデータは嘘つかない!」より