
椎間板ヘルニア手術を受けたタイガー・ウッズ。12月30日に50歳を迎える
「背中に痛みと可動域の狭さを感じたため検査を受けた結果、第4腰椎と第5腰椎の椎間板ヘルニア、椎間板と脊柱管の損傷が判明しました」と報告したタイガー。診断直後の10月11日にニューヨークの特別外科病院のシュリーズ・クレン医師と、そのチームによって椎間板の置換手術を受けたのは「私の背中と健康のため良い決断だったと思っています」とつづっている。
タイガーの栄光の歴史はケガとの壮絶な戦いの歴史でもある。08年の全米オープンではヒザの痛みに耐えながらプレーオフを制して優勝。その直後、左ヒザの十字靭帯の再建手術を受けて復帰までに9カ月かかった。以降、腰と背中の手術を幾度も受け、今回が7度目。19年にはケガを克服してマスターズで世紀の復活優勝を遂げたが、4年前の自動車事故では右脚の切断もあり得るというほどの瀕死の重症を負った。23年には左足の距骨下関節の手術。さらに背中に6度目のメスを入れ、今年3月には練習中にアキレス腱を断裂した。
この間、いつ彼が競技に復帰するかが話題になったが、今年はローリー・マキロイと創設したテクノロジーを駆使した室内でのゴルフリーグでしかゴルフをする姿は見られず。自動車事故から5年近くたったがツアーに出場したのはわずか10回。最後の公式戦は昨年の全英オープンで、予選落ちに終わっている。
試合では見られなくても年末恒例の親子大会PNC選手権では長男のチャーリーくんと競演してファンを沸かせてきた。昨年は長女・サムさんが父のキャディをしてプレーオフに進出。ベルンハルト・ランガー親子に敗れて2位に終わったが、ジュニアの大会で頭角を現している息子とのプレーが今年もまた見られるのではないかと期待が高まっていた。しかし今回の椎間板の手術でどうやら親子大会への出場は絶望的のようだ。
※週刊ゴルフダイジェスト2025年11月4日号「バック9」より