
解説/北野正之プロ
女子プロやアマチュアの指導経験が豊富。伸び悩むゴルファーへ「気づき」の指導を得意とし、スウィング理論、メンタル、マネジメントに精通。茨城・サザンヤードCCでレッスンを行う
アマチュアはピンしか見ていない
ラウンドレッスンを得意とする北野正之プロはこう語る。
「私のレッスンでは『ピンを狙うな』を徹底しています。理由はいくつかありますが、アマチュアはピンしか見ていないからです。スコア90~100台であれば、ダボやトリは珍しくありません。この大叩きをなくせれば、ベストスコア更新も見えてきます。それには“ハマらない”ことが重要なんです」
何にハマると大叩きをしてしまうのか?
「わかりやすいのはOBです。次にバンカーや池などのハザード。コースには至るところに大叩きのツボがあります。簡単にいえば『行ってはいけない場所』ですが、そのツボにハマらないことがスコアをまとめる大きなカギになります」
グリーン周りであってもOBはあるし、ガードバンカーはほぼあるだろう。だが、大叩きのツボとピンを狙うなには、どういう関係性があるのか?
「ピンを狙うと大叩きのツボにハマりやすいんです。大叩きのツボは、①OBの回避、②ハザードの回避、③グリーンの下りにつけないなど、優先順位があります。ピン狙い一択だとこれらのツボを回避できないわけです。だからこそ、ピンは狙わない。ピンに固執しない。そういうマネジメントを身に付けてほしいんです。ボクらプロだってピンは狙いませんからね」
【結論】ピンを狙うと大叩きのツボを回避できない
3つのケース
ケース①
ピンばかり狙っていないか?
「グリーンを狙うショットの目的は確実に乗せることです。ピンを狙って寄ればいいですが、寄らなかったときどうなるのか? そういったミスを考えられないとスコアメイクは難しいです」(北野プロ・以下同)
↓
グリーンを外すなどミスになる可能性大

ピンを狙うとミスになる
ケース②
グリーンの大きさを把握しているか?
「カートナビを見れば、グリーンの大きさはすぐわかります。今は1グリーンが主流で、奥行きも幅も十分にあります。アマチュアが考える以上にグリーンは大きいですから、狙いどころはたくさんあります」
↓
グリーンの幅は20~30Yはある

グリーンの大きさを知らない
ケース③
グリーン周りのハザードを確認したか?
「大叩きのツボを考えるうえでハザードのチェックは不可欠です。手前ピンで手前にバンカーがあれば、奥を狙うのが正解だからです。入れていいバンカーもありますが、ハザードはすべて回避するほうがいいです」
↓
バンカーや傾斜の罠につかまりやすい

グリーン周りの状況を判断していない