
解説/米田貴プロ
江連忠の一番弟子としてコーチング技術を学んだETGA愛知校チーフインストラクター。小誌連載「新モダンゴルフ」のヨネでもおなじみ。現在、女子プロの前田陽子を指導している。
【症状】左右に曲がる①
ETGA(江連忠ゴルフアカデミー)で、さまざまなプロや研修生、アマチュアを指導してきた米田貴プロは、
「アマチュアの場合、ドライバーのミスはスコアに大きく影響します。そのため、自分にさまざまなプレッシャーをかけてしまうんです。右のOBには打ちたくない、真っすぐ飛ばしたい、上手く当てたいなど、欲まみれです。そんな状態では成功するはずもありません」
ドライバーのミスといえば、左右に曲がることが圧倒的に多いが、曲がり始めたとき、何か対処法はあるのだろうか?
「前提としてスウィングがスタートしてしまえば、できることはほぼないです。その前になんとかしなければなりません。たとえば、スライスが出たから次は少し手を返してみようというのは、とても危険なんです。では、どう対処するかですが、3つのキーワードで考えましょう。①イメージ、②素振り、③セットアップです。
この3つはすべて打つ前の動作なので、自分でコントロールできます。スライスも引っかけも原因は同じですが、まずはイメージを変えるのが手っ取り早く簡単です。その目的はプレッシャーを和らげること。そこでおすすめなのが『失敗素振り』です。ここまで振れば、左右のミスが出るという素振りをしておくとその間ならすべてOKとなり、ミスの許容範囲が広くなります。アマチュアは真っすぐ打とうとしすぎなんですよ。自分に厳しすぎます」
失敗例2つ
練習場ではよかったのに→「実戦ではスウィングは必ず小さくなります」
「練習場は何球も打てるので緊張とは無縁です。それがコースに出ると激変してしまうんです。最も大きいのはスウィングが小さくなること。これは覚えておくといいですよ」

スウィングが小さくなるとミスになる
なぜ曲がるのか?→「ラウンドになると緊張するからです」
「日本はフェアウェイが狭いため、プレッシャーがかかります。さらに曲げたくない、飛ばしたいなどが重なれば、相当な緊張感です。その緊張が本来の動きを阻害し、あらゆるミスを生むんです」

緊張がミスを生む

【ワンポイントテク①】左右の失敗素振り
失敗をしておけばミスの許容範囲がわかる
「ドライバーのOBは絶対避けたいところ。そんなときは失敗素振りです。わざと左右に大きく曲がるように素振りします。そうするとその間はOKというのがわかるんです。このイメージ転換が大事です(米田プロ・以下同)
【ワンポイントテク②】左素振り
左打ちで振ると大きなスウィングに
「アマチュアはコースに出ると小さいスウィングになります。この小ささはトップに表れます。そんなときは左素振りです。左で振るとトップが深く入りやすくなります」

大きくゆったり振る
