【症状】芯に当たらない
ドライバーのミスは曲がるだけじゃない。芯に当たらないなども多いはず。米田プロは、
「当たらなくなるミスも多いです。トウやヒールに当たるのは、手に力が入りすぎているからです。これは当たらないから上手く当てようと手で合わせにいくからです。いわゆる手上げや手打ちですが、そんなときは『ステップ素振り』が効果的です。手を使いすぎているなら脚を使えばいいんです。野球のバッティングのように左足を引き上げ、前に踏み出す。手で振るのではなく、脚で振る。この感覚を素振りで体に染み込ませます。ステップ素振りをすれば、自然に手の力みは解消されていくはずです。体も大きく動かせますし、リズムやタイミングも整うのでさまざまなミスの特効薬にもなります。あとは思い切りグリップを握ること。力を入れれば自然に抜けます。力感には波がありますから」
ワンポイント⑤ステップ素振り
手を使わず脚が使えるようになる
「ステップ素振りはミスの特効薬ですが、ドリルとしても優秀。コースに出れば誰もが小さいスウィングになりますから脚を使って大胆に振ります。ブンブン振れば、手の力みも忘れますよ」

ワンポイント⑥思い切り力む
力めば自然に力は抜ける
「脱力の定番がコレ。思い切り力んでグリップします。するとふっと力が抜けるんです。人間の体はよくできていて力めば緩みます。脚を使えば手を使わなくなるのも同じです」
【症状】テンプラが止まらない
ドライバーのミスは想定外なことも起きる。たとえば、ダフリやワンタッチ、シャンクなどがあるが、米田プロはスコア90~100台であれば、テンプラが多いのではないかと分析。
「テンプラは真上に上がるだけで曲がらないので、大ケガにはなりにくいですが、飛距離が出ませんからショックは大きいですよね。主な原因はダウンブローにあります。ヘッドが上から入ってフェース上部に当たっているんです。ですので、テンプラが出たからといってティーを低くするのはナシです。低くすれば、余計にダウンブローが強くなります。おすすめのお薬は『ボールの上素振り』です。アマチュアはあまり経験がないかもしれませんが、ティーアップしたボールの真上をヘッドが通過するように素振りします。これだけで軌道がフラットになり、インサイドアウト=アッパーブローで振りやすくなります」
曲がらないけど飛ばない→テンプラはダウンブローが原因
「テンプラは強すぎるダウンブローが原因です。ダウンブローは上から打ち込むカット軌道ですから、あらゆるミスにつながります」

ダウンブローはダメ
ワンポイント⑦ボールの上素振り
インサイドアウトで振る感覚がつかめる
「ボールの上をヘッドが通過すると軌道はフラットに近づきます。つまりインサイドアウトに振りやすくなります。ボールの上素振りは事前に練習してください。いきなりやるとボールに当たる可能性も」

ボールの上を通過する
【症状】ラウンド後半に出るなぞのミス
最後は米田プロが考えるアマチュアに多いミスについて。
「ラウンド後半に出るさまざまなミスです。その原因は疲労や集中力の低下にあります。後半に入るまで頑張りすぎてしまったアマチュアは気力も体力も残っていないからです。そんなときは『ヘッド浮かせ打ち』を試してみてください。ヘッドを浮かせると体が締まり、ミートする感覚が生まれます。ドライバーはそもそも飛ぶクラブですからミートすれば飛距離は出せます。コンパクトに振ってミートに集中すれば、想定外のミスも防ぐことができるはずです」
ワンポイント⑧ヘッドを浮かせて打つ
体に締まりが生まれミートに集中できる
「ヘッドを浮かせると体が締まり、ヘッドの重さを感じられます。本来、ドライバーは大きく振りたいですが、疲れているときはミートに集中。コントロールショットのイメージです」

ヘッドを浮かせてミート打ちがおすすめ
ヘッドをレベルに入れるイメージ
「ヘッドを浮かせて打つときは、レベルにヘッドを振り抜きます。フェアウェイバンカーでクリーンにボールをとらえるような意識が合います」

レベルに打つ
PHOTO/Hiroaki Arihara、Yasuo Masuda
THANKS/富士の杜GC(アコーディア・ゴルフ)


