こんにちは、上原彩子です。今週、LET（欧州女子ツアー）はお休みですから、引き続き地元、沖縄でトレーニングや練習をしながら調整しています。練習は、練習場で打ったり、コースでパッティングやアプローチ練習をしたり、ラウンドしたり、全体的に“まんべんなく”やっています。
先週の台湾での試合「ウィストロン・レディースオープン」（サンライズG＆CC）で、久しぶりにヤニ・ツェンが優勝しましたね。彼女は地元、台湾出身の36歳。日本でも有名だと思います。ヤニはアメリカのLPGAツアーの時も一緒に戦っていた仲間ですし、すごく嬉しくて、すごく励みにもなりました。昨年この台湾の試合で久しぶりに会ったヤニは私に「今は欧州ツアーでプレーしているの？」と聞いていました。ヤニも来年から欧州に来るのかな？ ちなみにこの試合にはトップ10に入った選手へ、中国の試合の出場権が2枠あるので、中国でヤニに会えるかなと思っていましたけど、彼女は辞退したようですね。台湾で美味しいご飯を食べてゆっくり休んで疲れを取ってほしいですね。
さて、前回に続き、LETの個性的で“愉快な”仲間たちを紹介したいと思います。
まずは、タイ・バンコク出身の34歳、アンチサ・ウタマです。彼女とは2年前のモロッコでのQスクールで知り合いました。昨年の初戦、ケニアでの試合の最終日にも一緒にラウンドしたんですよ。そこから一緒に練習ラウンドをしたり仲良くしています。LETは、やはりヨーロッパ出身の選手が多いので、同じアジア人同士で仲良くなることも多いんです。
アンチサとの練習ラウンド。「本当に体もスウィングもやわらかくて。彼女にヨガのよさを教えてもらいました」
タイの選手って、小技も上手いけれど、スウィングがすごくやわらかいですよね。アンチサも本当にそうで、体格は大きいんですけど、めちゃくちゃしなやかに振るんです。体もやわらかいから、何をしているのかと聞いたら、毎日朝晩にヨガをやっているそう。だから私も取り入れるようにしました。実際、すごくいいんですよ。体もやわらかくなったし可動域も広がった気がします。ヨガは呼吸法も入りますからそれもいい。ゴルフって本当にいろいろな要素が必要ですよね。体面の維持・調整やケアはもちろんメンタル面の安定など。そういった意味でもヨガはすごく役立ちます。
彼女はもともとはアジアンツアーに出ていたらしいんですけど、彼氏と一緒にツアーを回っていて、彼がゴルファーかどうかはわかりませんけれど、キャディを務めています。来年はアメリカのLPGAツアーのQスクールに挑戦するそうです。
アンチサと彼氏、そしてこちらも仲の良いインド出身の「ヒタチ（日立）」ことヒターシー・ラクシとお母さんと
タイの選手が意外と多い
次の選手も同じくタイ・バンコク出身の30歳、トリチャット・チェーングラブです。彼女は今年の9月に大洗GCで行われた日本女子ツアーのメジャー「ソニー日本女子プロゴルフ選手権」に出場したんですよ。結果は55位タイでしたけれど、彼女はLETでルーキーイヤーの2023年に1勝を挙げ、ポイントランク女王（レース・トゥ・コスタ・デル・ソル）とルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得した選手。昨年はアメリカとヨーロッパ両方で戦っていました。今年はそこまで調子は上がっていませんけど……。ヨーロッパツアーにもたくさん強い選手はいるんです。
さて、今年のポイントランク女王（オーダー・オブ・メリット）争いですけど、今季3勝を挙げているシンガポール出身の21歳、シャノン・タン（2376.74pts）と、同じく3勝を挙げているイングランドの23歳、ミミ・ローズ（2137.28pts）の争いになっています。あと2試合。最終戦までもつれ込むかもしれませんね。このへんはまたお話しできればと思います。
トリチャットと前夜祭で。「今年9月のソニー日本女子プロ選手権に出場したんですよ。わかる方、いるかな？」
私は日曜日に中国に向かう予定です。深圳で行われる「アラムコ・チャイナ・チャンピオンシップ」（ミッションヒルズチャイナ）に出場するためです。昨年はこの大会には出られなかったので、自分の成長も感じられて嬉しいですし、初めてのコースはやっぱりとても楽しみです。またご報告しますね。
写真／本人提供
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話者プロフィール／上原彩子
うえはらあやこ・1983年沖縄県那覇市出身。12歳でゴルフを始め、おかやま山陽高校卒業後04年プロ入り。日本ツアーで3勝を挙げ、14年から米LPGAツアーに本格参戦し10年間シードを守り続ける。現在は欧州女子ツアーに参戦中。
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