
松山英樹が歴代最多アンダーパーの35アンダーで優勝した25年シーズン開幕戦のザ・セントリー
今シーズンに松山英樹が歴代最多アンダーパーの35アンダーで優勝したシグネチャーイベントは、99年以来ハワイ・マウイ島のカパルア・プランテーションCで行われてきた。
だが、深刻な水不足に陥った同地の事情を考慮して大会を見送る決定が下された。当初はハワイおよびハワイ以外の代替会場が検討されたが、物流の問題、トーナメントのインフラ、ベンダーサポートなど試合を円滑に運営するための体制が整わないことを理由にトーナメント自体の中止に至った。
従って、ハワイ・オアフ島ワイアラエCCで行われるソニーオープン・イン・ハワイ(1月15日開幕)が26年の開幕戦となる。選手たちへの通達は正式発表の3日前に行われた。
ザ・セントリーは、前年の優勝者とポイントランクトップ50が出場する予定だった。今回の中止に伴い、25年にトップ50入りを逃した優勝者(ミンウー・リーやアルドリック・ポトギーターら7名)はマスターズ翌週のシグネチャーイベント、RBCヘリテージへの出場権が与えられることになる。
アメリカ本土が真冬のこの時期、息をのむような太平洋を望む景観美を誇るプランテーションCでの熱戦はトロピカルな雰囲気を味わえると人気の大会だった。600ヤードを超える打ち下ろしの18番でのイーグル決着も見応えがあり視聴率も高い。
「クリスマスの後、冬の憂鬱に沈んでいる人たちにとってカパルアはひそかに最高のイベントだったのに」、「数年前の山火事被害の際にも開催されたのに」と中止を嘆くファンの声は大きい。
冠スポンサーであるセントリーはPGAツアーと35年までの長期契約を結んでおりCEOのステファニー・スミス氏は「大会はツアーの至宝。26年は期待通りにはいきませんが未来については楽観的です」と再来年の開催を目指している。
そのためにもマウイ島の水不足が1日も早く解消されることを祈るのみだ。
※週刊ゴルフダイジェスト2025年11月18日号「バック9」より


