ほんのり米国モデルの雰囲気がある
ここからは実測データをもとに凄腕シングルでもある松尾氏にクラブ分析と試打レポートをしてもらいます。試打及び計測ヘッドが7番、シャフトは「Dynamic Gold HT」(フレックスS)です。掲載数値はすべて実測値となります。
バウンス角が大きく、ダウンブローで打てるゴルファーと相性が良い
クラブ長さが37.0インチと標準的ですが、クラブ重量が439.4グラムと非常に重く、スウィングウェイトがD2.3とやや大きくなっています。クラブの振りやすさの目安となる、クラブ慣性モーメントが275万g・㎠と大きくなり、計測数値のみで推察すると、ドライバーのヘッドスピードが48m/sくらいのゴルファーにとって、タイミング良く振りやすくなっています。
ヘッドはミズノのツアーモデルらしくオーソドックスな形状で、かつ小ぶりな大きさです。そして『S-3』よりもさらにストレートネックで、スコアラインに対してスクエアに構えやすくなっています。
実際に試打したところ、アドレスではヘッドのリーディングエッジが丸く、一方トップラインがストレートに見えるので、ボールをつかまえ過ぎないイメージが湧きます。『S-3』とは違った米国モデル風の雰囲気が出ています。また試打シャフトは「ダイナミックゴールド」らしくしっかりしており、ダウンブロースウィングにも耐えてくれそうです。
軟鉄一体型ヘッドでフェース面の肉厚は厚みがあり、インパクト音が低く打感が良く、繊細なフィーリングが出ています。そしてヘッドが小ぶりなことから、長いラフからでもヘッドの抜けが良く、悪いライでも捉えやすくなっています。
重心設計を見ると重心距離が非常に短く、フェース面上の重心位置が(SS位置)少しヒール寄りになっています。ダウンスウィングでボールを引きつけて打てるフェード系プレーヤーに向いているでしょう。
フェース面上の重心がヒール寄りで、フェードが持ち球のゴルファーと相性が良い
また操作性を判断できるネック軸回りの慣性モーメントが小さく、インテンショナルに操作できる本格派アイアンです。
※週刊ゴルフダイジェスト 11月11日号「ヘッドデータは嘘つかない!」より









