わずかに長いフェースが安心感に繋がっている
ここからは実測データをもとに凄腕シングルでもある松尾氏にクラブ分析と試打レポートをしてもらいます。試打及び計測ヘッドが7番、シャフトは「MODUS3 TOUR110」(フレックスS)です。掲載数値はすべて実測値となります。
バウンス角がしっかり付いているので、上からダウンブローで打ち込むスウィングと相性が良い
クラブ長さが37.0インチと標準的ですが、クラブ重量が424.7グラムとやや重く、スウィングウェイトがD2.3とやや大きくなっています。クラブの振りやすさの目安となる、クラブ慣性モーメントが272万g・㎠と大きく、計測数値のみで推察すると、ドライバーのヘッドスピードが46m/sくらいのゴルファーにとって、タイミング良く振りやすくなっています。
ヘッドは全体的にミズノらしいオーソドックスな形状で、フェースは前モデルの『243』や『S-3』に比べて少し長くなっており、少しグースネック感が出ています。
『M-13』は軽くグースネック感があり、フェースが長い
実際に試打したところ、『S-3』ほどではないもののストレート系のリーディングエッジが特徴的です。さらに少しグース感があり、ボールをつかまえてくれそうなイメージが湧きます。また試打シャフトは比較的、先端がしっかりしているので、ダウンブロースウィングにもしっかり耐えてくれます。
フェースが軟鉄だった『S-1』、『S-3 』よりも打感が硬いですが、インパクト音は低く抑えられ、『243』と同様にボールの弾き感がいい感じです。さらにフェースが少し長いとは言え、小ぶりなヘッドの部類なので、長いラフからのヘッドの抜けもいい感じです。また重心距離が短く、ネック軸回りの慣性モーメントが抑えられているため、ヘッドの操作性が良くインテンショナルにドローやフェードといった弾道操作がしやすくなっています。
ヘッドの慣性モーメントが小さく、ミスヒットに対してやさしさがあるヘッドではないですが、操作性の高さを生かしてピンへ向かって狙った距離を打てるアイアンでしょう。
※週刊ゴルフダイジェスト 11月18日号「ヘッドデータは嘘つかない!」より







