2019年に登場した「エピックフラッシュシリーズ」でAIによる設計を打ち出したキャロウェイは、革新的な取り組みで多くのゴルファーを虜にしてきました。最新作となる「クアンタムシリーズ」はフェースにチタン、ポリメッシュ、カーボンを重ね合わせた三層構造を取り入れています。今回はコアモデルに当たる「クアンタムMAX」ドライバーを、前モデル「エリート」ドライバーと比較しながら松尾好員氏と共に分析しました。基準ヘッドは10.5度、データは実測値です
画像: 【試打クラブスペック】●ロフト角/10.5度 ●ライ角/58.0度 ●ヘッド体積/460cc ●価格(税込)/11万円※すべてメーカー公表値

【試打クラブスペック】●ロフト角/10.5度 ●ライ角/58.0度 ●ヘッド体積/460cc ●価格(税込)/11万円※すべてメーカー公表値

低重心化×重ヘッドで初速アップ

GD 今回はキャロウェイの新シリーズ「クアンタム」から、「クアンタムMAX」ドライバー(以下、今モデル)を分析していただきます。今シリーズは“フェースの三層構造”が話題になっています。

松尾 そうですね。打撃面はチタン、間にポリメッシュ、最後にカーボンで挟み込むという異素材を重ねた設計になっています。

画像: フェースの分解パーツ。上からチタン、ポリメッシュ、カーボン(撮影/三木崇徳)

フェースの分解パーツ。上からチタン、ポリメッシュ、カーボン(撮影/三木崇徳)

GD 他社だとテーラーメイドは「ステルス」でカーボンフェースを打ち出し、最新作「Qi4Dシリーズ」で5代目になりましたが、カーボン単体の構造です。一方で今回のキャロウェイは、異素材を重ねてきました。このような発想は画期的だなと感じます。

松尾 実は10年以上前から、一部のメーカーでは“チタンフェースの裏側にカーボンを貼る”、という試みはありました。試作段階までは進んでいましたがなかなか、世に送り出す段階には至っていませんでした。

GD チタンとカーボンを接着することは難しいんですか?

松尾 はい。ですからキャロウェイが間に入れたポリメッシュが接着に貢献していると思います。この構造が製品として実現したのは初めてなので、次回作でも継続されていたら一定の効果があったということだと思います。

GD 前モデルに当たる「エリート」ドライバー(以下、前モデル)と比較した時、性能はいかがでしょうか?

松尾 前モデルよりも初速が出しやすくなったと思います。データを見ると、ヘッド重量が前モデルの199.3gに対し、今モデルは201.2gと約2g重くなりました。加えてリアルロフト角が10.0度と小さい設計が継続されています。重たいヘッドと小リアルロフトの組み合わせで、初速アップに貢献しているのかなと。

画像: ヘッド重量が重くなり小さいリアルロフトとの組み合わせで初速が出しやすくなった

ヘッド重量が重くなり小さいリアルロフトとの組み合わせで初速が出しやすくなった

GD なるほど。三層構造によってチタンを薄く加工する際の耐久性が増し、より反発性能を高められたとメーカーは謳っています。この恩恵もあるのでしょうか?

松尾 個人的には打感に影響を与えているんじゃないかなと思います。飛距離性能の部分で言えば、重心高さの変化もあると思います。
 
フェース面上の重心高さは前モデルが34.5mmと標準的でしたが、今モデルは33.7mmとやや低い部類に入ります。低重心率(※)を比較しても前モデルが63.1%なのに対し、今モデルは61.9%と、軽い低重心設計にされています。

※低重心率……「重心高さ÷フェース高さ」で求められる指標。標準値は62.0%~63.9%でこれよりも上であれば高重心、下回れば低重心

画像: 今モデルは低重心化されスピンを抑えて飛ばせる

今モデルは低重心化されスピンを抑えて飛ばせる

GD もし前モデルから「クアンタムMAX」に買い替えを検討しているゴルファーがいたら、どんな選び方をすればいいでしょうか?

松尾 前モデルから継承されている部分もあり、ヘッドの慣性モーメントが5216g・㎠(標準値:4600〜4799g・㎠)と大きい値はキープされています。ミスヒットに対する強さも兼ね備えたモデルです。
 
一方で低重心化によって元々、スピン量が少ない方はボールが上がりきらない可能性があるので、試打しながら検討されるといいと思います。


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