
解説/堀越良和
豊富な試打経験に裏打ちされた知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発に携わる、“キング・オブ・試打”。ゼクシオは初代から試打を実施してきた。クレアゴルフフィールド所属
2000年、当時ダンロップが販売していた「キャロウェイ」が日本法人を設立することに伴い、いわば“キャロウェイ”の後釜として立ち上げた「ゼクシオ」。瞬く間にゴルファーの支持を得て、四半世紀以上が経った今でもその人気は健在で、現在に至るまで日本のドライバー市場をけん引してきたことは言うまでもない。
初代のゼクシオは6AL-チタンを採用し、真空精密鍛造で作られたヘッドは世のゴルファーの飛ばしの欲を十二分に満たした。その爽快な打音と飛距離性能は大きな反響を呼んだ。その後、3代目は「インパクトパワーボディ」によって、よりフェースの反発力が強くなり、飛距離性能が大幅に向上した。 2009年に発売した6代目は深重心化に成功し、打ち出しの高さをサポートした。
2017年発売の10代目ではよりヘッドが走りやすい「スマート・インパクト・シャフト」を開発、これを搭載することで、しなり戻りから高打ち出しを実現。 2019年発売の11代目では、コアモデルに加えて、セミアスリートモデルの「エックス」が新たにラインナップされた。
2021年発売の12代目は「アクティブウイング」を搭載し、ヘッドの挙動を安定させ、より再現性の高いショットをサポート。
そして、昨年11月にゼクシオ14代目が発売された。洗練されたシックな見た目もさることながら、「一撃の飛び」を目指し、初速性能を向上。また、14代目にして初めてネック調整機能を搭載し、あらゆる面で進化を感じることができるモデルとなった。

左から「ゼクシオ14」「ゼクシオ14 プラス」
昨年11月に14代目ゼクシオが発売された!
世界で初めて採用した新素材がより強い弾道を生み、「一撃の飛びの、ゼクシオ」のキャッチコピーどおりに、飛距離を追求したモデルが登場。
「エックス」から「プラス」に
従来のエックスの系統を受け継ぎながら、新たに「プラス」として登場。幅広いゴルファーを対象として網羅すべく、あらゆる面で進化を遂げたモデルになる。
「ゼクシオは常に時代の優等生。
だから、これだけ長く続くのです」
今回歴代のゼクシオを試打し、初代から全モデルを打ってきた堀越プロ。これまでのゼクシオについて、振り返ってもらった。
「初代からゼクシオを打ってきましたが、これだけ長い期間ゴルファーに支持されている理由を改めて実感することができました。およそ26年前の初代を現代モデルと比べるとさすがに寛容性で劣る部分はありながら、芯でヒットした際の飛距離性能は現代クラブと見劣りが感じられませんでした。そこにゼクシオの凄さが詰まっていると感じます。
リリース当時、フェースの肉厚を変化させて反発力をより大きなものにしたテクノロジーはまさに画期的で、実際に発売後も世のゴルファーの反響が大きかったです。以来、2年置きにモデルチェンジを行い、『飛距離性能』『振り抜きやすさ』『爽快な打音』を変わらぬコンセプトに置きながら、日本のゴルファーのスウィングを研究し、進化を遂げ、ゴルファーに寄り添ったモデルを作ってきたのは間違いないです。それが、どの時代もゼクシオが常に優等生であり続けているゆえんです」

時代の優等生”ゼクシオ”
さらに、ゼクシオを語るうえで欠かせないことがあるという。
「ゼクシオの進化は、ヘッド単体だけでは語り尽くせない部分があります。あくまで、ヘッドとシャフト、グリップまで含めてゼクシオだということ。 当然、初代から14代目に至るまでヘッドの進化は欠かせないですが、シャフトとグリップの進化も同様です。ゼクシオ初代の発売当初、現代よりもシャフトの“個体差”が大きかった時代に、どうしても持つクラブによって振り心地にばらつきが生じてしまいました。しかし、ゼクシオはヘッドとシャフト、グリップまで独自の一貫した設計をしたことによって、最高の振り抜きやすさの再現性を追求してきました。
実際のところ、理想的なコックを再現できるようなシャフトの重量配分や、打点のバラつきを抑えるべく、シャフトの剛性設計が施されています。また、素材もロケットや航空機などにも使われる高強度かつ高弾性カーボンを使い、一切の妥協をせず、研究および開発をしてきました。今回、すべて純正シャフトで試打しましたが、シャフトの進化も強く感じることができました。
グリップも同じ。ゼクシオのグリップエンドにはウェイトが配分されて、スウィングの際に生じるブレを軽減させるテクノロジーが詰まっています。ここまで、ゴルファーに寄り添ったクラブはほかにないといっても過言ではないです」
また、ゼクシオが守り抜いている伝統があるという。
「初代から14代目まで様々な進化を遂げてきましたが、爽快な『ゼクシオサウンド』は今作も健在。この爽快な打音こそ、飛距離を求めたいゴルファーへの一番わかりやすいフィードバックとして、飛ばしの欲を満たし、琴線に触れてきたといえるでしょう。まさに、ゼクシオの最大のアイデンティティといっても過言ではないですね」

「爽快な打音こそ、ゼクシオの真骨頂です」
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四半世紀にわたり日本のゴルフ界を牽引してきたゼクシオ。堀越プロの試打から見えてきたのは、ヘッド・シャフト・グリップが三位一体となって生み出す「振り心地」への執念と、五感を震わせる「打音」へのこだわりでした。全編では、各モデルの試打データをもとに、最新14代目が到達した「一撃の飛び」を徹底解剖しています。伝統の継承か、それとも革新か。あなたのゴルフを劇的に変える一振りの正体…をお伝えします。
全編はこちら 後編は有料記事になります
PHOTO/Yasuo Masuda THANKS/クレアゴルフフィールド
週刊ゴルフダイジェスト2026年3月24日号より


