
ジュニアゴルファーが憧れるスウィングを持つミンウ・リー(写真は26年AT&Tぺブルビーチプロアマ、撮影/岩本芳弘)
今回は、2025年のヒューストンオープンでPGAツアー初優勝を挙げたミンウ・リーを見ていくことにしましょう。ツアーでも指折りの美しいスウィングとして知られるリーですが、彼はフレッド・カプルス、ビジェイ・シンなどと同じA1タイプです。

飛球線後方から見るとフィニッシュで体が右に傾く、そしてアドレスから左足に軸を作るのはA1タイプの特徴(撮影/岡沢裕行)
まず、飛球線後方からスウィングを見ると、体が右に傾いた曲線的なフィニッシュを取っていることがわかります。これは、クロスタイプ(A1とB2)の特徴。さらに、アドレスから、左足に軸を作るAタイプの特徴が強く見られますので、A1タイプと判断することができます。
強く振っているにもかかわらず、力感が少ない(力んでいる感じがしない)のは、それだけ手先を使わず、しっかりと地面を踏んで軸を作りながら、体幹部をなめらかに使ってスウィングしている証拠。これは際立った柔軟性があるからこそなせるワザで、体の暴れの少ない、非常に再現性の高いスウィングと言えるでしょう。

アドレスからダウンスウィングまで。みぞおちが止まって両肩が上へ上へと動くのもA1タイプの特徴(撮影/岡沢裕行)
注目してもらいたいのは、肩口の動きの柔らかさです。スウィングを始動するとき、首の付け根を中心に、右肩がなめらかにタテに上昇し、ダウンスウィングでは左肩が柔らかく上昇しながら、体の面がスムーズに入れ替わっているのがわかります。この、みぞおちが止まって両肩が上へ上へと動くのがA1タイプの大きな特徴と言えます。
たとえば、同じクロスタイプでも、B2の場合は、みぞおちが動くことで体の入れ替えが行われ、肩を積極的に動かすことがありません。このようにみぞおちが動くと、体がうねるような動きになるとともに、始動で体が沈んで見えるので、そのあたりがA1とB2を判別するポイントになるというわけです。
シンプルで美しいリーのスウィングですが、A1の方が参考にする場合も、スウィングの途中の一瞬を切り取ってその形をマネするのではなく、リズムやセットアップ、体の使い方などを参考にするとよいでしょう。たとえば、バンカーや傾斜地などの足場が悪いとき、Aタイプは左足でしっかりと踏み込んだ状態を作っておくことが大切です。そのとき、リーは左足をどのように使って入り、どんな踏み込み方をして構えているのか。そういう部分を参考にすると、グッドショットの確率を上げることができるでしょう。
【動画】ミンウ・リー、RBCヘリテージの練習ラウンド。バンカー練習は02:06~【PGAツアー公式YouTube】
Min Woo Lee breaks down EVERY shot from his front nine Practice Round at RBC Heritage
youtu.beまた、A1タイプは、肩と股関節を柔らかく使うことでパフォーマンスが上がります。ですから、股関節、肩が動いて、その動きによってグリップが動かされ、(インパクトゾーンで)自然に右手が左手を追い越していく。そんな感覚でリーのスウィングを見てもらうと、スウィングのイメージがよくなるのではないでしょうか。

25年ベイカレント C レクサスのミンウ・リー(撮影/岡沢裕行)
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監修/廣戸聡一(レッシュプロジェクト代表)
ひろとそういち。1961年生まれ。一般社団法人『レッシュプロジェクト』代表。スポーツ整体『廣戸道場』主宰。幼少時より、野球、剣道、格闘技を経験。高校卒業後、施療を学び、施療家の道を進む。現在は、施療家として、また一流のアスリートや芸能関係者を対象とした、体のケア、トレーニング、食事面の総合アドバイザーとして活躍中。JOC(日本オリンピック委員会)強化スタッフ、日本高等学校ゴルフ連盟公式強化役員、日本ゴルフツアー機構(JGTO)のアドバイザーなどを務め、2011年『ゴルフダイジェスト』誌レッスン・オブ・ザ・イヤーを受賞する。



