
持ち前の飛距離に方向性が加わり、USLPGAツアーでも上位フィニッシュしている原英莉花(写真は25年伊藤園レディス、撮影/大澤進二)
今回は、2026年からUSLPGAツアーに参戦している原英莉花選手を見ていくことにしましょう。パワフルなショットが魅力の原選手ですが、彼女はアーノルド・パーマー、青木功、岡本綾子プロなどと同じB1タイプです。

フォローからフィニッシュにかけての体の起き上がりがA2とB1の特徴(写真は25年オッタークリーク選手権、撮影/Yasuhiro JJ Tanabe)
まず、スウィングを後方から見ると、フォローからフィニッシュにかけて体が起き上がり、体が地面と垂直になっていくのがわかります。これはパラレルタイプ(A2とB1)の特徴です。

インパクト直後だが左脚が斜めになり、右足で地面に圧をかけている(写真は25年オッタークリーク選手権、撮影/Yasuhiro JJ Tanabe)
また、正面からインパクトを見ると、左脚が斜めになり、右足で地面に圧をかけたままインパクトしていることがわかります。これはBタイプの特徴で、彼女がB1タイプであるということがわかります(Aタイプは、インパクトで左脚が垂直、もしくは、垂直に近い)。

両ひざの動きに注目! 左のバックスウィングでは左ひざ、右のダウンスウィングでは右ひざが体の正中線に入っていく(写真は25年オッタークリーク選手権、撮影/Yasuhiro JJ Tanabe)
また、スウィング中の両ひざの動きにも注目してみてください。原選手は、バックスウィングでは左ひざが、ダウンスウィングからインパクトにかけては右ひざが、体の正中線に入っていくのがわかります。この、ひざを内へ内へと柔らかく使い、構えたその場で体の左サイドと右サイドをクルっと入れ替えていくのがB1タイプの大きな特徴なのです。
【動画】原英莉花のスウィングリズムに注目! 【LPGA Japan公式YopuTube】
日本勢トップの9位タイで大会を終えた原英莉花プロの最終日ハイライト|リビエラマヤオープンatマヤコバ
www.youtube.comもうひとつ、原選手のスウィングを見るときに注目してもらいたいのが、スウィングリズムです。たとえば、アドレス、バックスウィング、トップ、ダウンスウィングというように、スウィングを〝点〟でとらえてしまうと、動きが止まりやすく、リズムや流れが悪くなってしまいます。しかし、原選手は全身の骨格を柔らかく使い、一連の動作でスウィングしているために、動きに止まる部分がなく、リズムが非常に安定しているのです。
よく、「コースでも練習場と同じように打て」などと言われますが、練習場と違って、コースに出れば傾斜も風もライも毎回変わります。その中で一定のリズムでプレーすることは、プロであっても容易なことではありません。その点において、原選手は様々な条件に対応できていて、とてもリズムが安定している。このリズムの再現性の高さが、ショットの安定につながり、高いパフォーマンスを生み出しているのです。
そんな原選手をB1タイプの人が参考にするのであれば、セットアップに着目してみるとよいでしょう。基本的に、タイプが違えば気持ちのよいセッティングは変わります。たとえば、パラレルタイプ(A2とB1)は、スクエアなアドレスにこだわるとか、傾斜に対して体を垂直にして立ったほうがイメージを出しやすいなどの特性があります。それに対して、クロスタイプ(A1とB2)は、クローズスタンス、オープンスタンスに違和感がないとか、傾斜に逆らい、鉛直に(重力に対して真っすぐに)立ったほうがスムーズにスウィングしやすくなるなどの特性があるのです。ですので、B1タイプの人であれば、原選手がどんな手順でセットアップしているのか、どんな角度でボールに入っていくのか、どんなスタンスで構えているのかなどを観察し、参考にしてみるのです。すると、構えやすさ、始動のしやすさを感じるなど、新しい発見があるかもしれませんよ。

25年オッタークリーク選手権、撮影/Yasuhiro JJ Tanabe
▶第1回「4スタンス理論を詳しく説明! あなたのタイプの見つけ方」を読む
A1タイプ
A2タイプ
B2タイプ

監修/廣戸聡一(レッシュプロジェクト代表)
ひろとそういち。1961年生まれ。一般社団法人『レッシュプロジェクト』代表。スポーツ整体『廣戸道場』主宰。幼少時より、野球、剣道、格闘技を経験。高校卒業後、施療を学び、施療家の道を進む。現在は、施療家として、また一流のアスリートや芸能関係者を対象とした、体のケア、トレーニング、食事面の総合アドバイザーとして活躍中。JOC(日本オリンピック委員会)強化スタッフ、日本高等学校ゴルフ連盟公式強化役員、日本ゴルフツアー機構(JGTO)のアドバイザーなどを務め、2011年『ゴルフダイジェスト』誌レッスン・オブ・ザ・イヤーを受賞する。






