6月上旬、日本列島は台風6号の影響で災害情報のニュースに明け暮れた。こうした災害時に、ゴルフ場を避難・救援活動の拠点に活用しようという動きが出てきた。
画像: 災害時に中国地方の5県(鳥取、島根、岡山、広島、山口)と災害時支援協定を締結した中国ゴルフ連盟(画像は連盟のホームページより)

災害時に中国地方の5県(鳥取、島根、岡山、広島、山口)と災害時支援協定を締結した中国ゴルフ連盟(画像は連盟のホームページより)

ゴルフ場は広大な敷地に、広い駐車スペース、堅固なクラブハウス、自家発電、水インフラなどの設備を自前で有し、防災拠点としての有用性が高く評価されているが、中国ゴルフ連盟(本部・広島市)は、中国地方の5県(鳥取、島根、岡山、広島、山口)と災害時支援協定を締結。具体的に、以下の支援内容を取り交わし、自治体の初期対応や避難者支援を強力にバックアップする体制を整えた。

(1) 被災者のクラブハウスへの収容(避難者の受け入れ)、(2) 飲料水の提供、(3) 浴場または食事場所等の提供、(4) 臨時ヘリポートの設置、(5) 緊急車両の駐車スペースの確保、(6) 自衛隊、警察、消防などの一時拠点としての利用……等々。

ゴルフ場は比較的山間部に多く、その周辺は限界集落で小学校などの避難所から離れているケースが少なくない。そういう地域でゴルフ場が避難者を受け入れ、救援活動の拠点になってくれれば、地域社会の安全弁として、ゴルフ産業の社会的価値や存在意義がより高まる契機にもなりそうだが、こうした取り組みを、ゴルフ場コンサルタントの菊地英樹さんは次のように言う。

「バブルの頃、ゴルフ場は環境破壊だと散々言われましたが、ゴルフ場の許認可基準はすごく厳しくて、私は当時から環境保全じゃないかと思っていました。また、地方によってはゴルフ場のクラブハウスが一番立派な建物というところも多い。そこが避難所になるなら住民も安心できるし、今回の締結が契機になって、ゴルフ場が地元の人々との共生コミュニティの場になるなら、真の意味でカントリークラブになるような気がしますね」

近年、頻発している地震や異常気象による災害の激甚化を考えると、ゴルフ場のインフラは地元の人々にとって、なくてはならないものになるかもしれない。

※週刊ゴルフダイジェスト2026年6月23日号「バック9」より


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