
アドレスやトップなど、スウィングするなかで基準を持つと客観的にセルフチェックしやすくなる
迷路にはまらないための「基準」を持とう

つま先の向きはターゲットに対して、右足90度、左足を30度開く
GD 前回までは「背骨を右に傾ける」などショットが良くなるためのスウィング中のコツについて話していただきました。これに代表されるように原田プロはスウィングの構築において重要視しているいくつかの「基準」がありますよね。今回はその「基準」についてお話を聞いていきたいと思います。
原田 私はあまり基準という言葉は使わないけど、正しいスウィングを身に付ける上で、ある程度「基準」になるものが必要です。ゴルフ上達の過程で迷路にはまった時に「帰る場所」になるものでもあります。
GD 原田プロのメソッドの中で「基準」になると考えられるものをピックアップしてみました。
スウィングでチェックしたい9つの基準

構えたときにグリップは左耳の真下にして両腕とクラブを「y」の字にセット。前傾姿勢は両肩はつま先の真上、両ひざ頭は親指の付け根まで曲げる。後方から見たときにグリップが目線より内側になるように構える
1「スタンスの両足つま先の向き=左足30度、右足90度」
2「前傾姿勢=肩の前から下ろした線がつま先に来るように前傾し、両ひざはひざ頭が親指の付け根まで曲げる」
3「グリップの基準=左手親指は12時5分、右手は薬指、中指の第2関節のしわがグリップの真下」
4「左手の力加減は最大握力の3分の1」
5「アドレスでのグリップポジション=(正面から見た時)左耳の下で左足内側、腕とクラブで小文字のyを作る。(後方から見た時)目線の内側」
6「スウィング動作順番(タイミング)=(バックスウィング)1左手・2左腕・3左肩・4左腰(ダウンスウィング)5左足・4左腰・3左肩・2左腕・1左手」
7「肩の回転角度=トップは感覚的には45度でOK」
8「トップの手の位置=(後方から見て)右足かかとと土踏まずの間」
9「トップで右前腕と背骨が平行」
GD 細かい基準はもっとたくさんあるかと思いますが、数字や線など明確に示された基準が9つありました。
力加減にも「基準」を持とう

クラブの握り方の基準も持とう。左手の親指をグリップの12時5分に合わせて、右手は薬指、中指の第2関節のしわがグリップの真下に来るように握る。左手の力加減は最大握力の3分の1。左手の中指、人差し指、小指の3本で握り、残り7本は添えるだけにしよう
原田 こうしてみると結構ありましたね。数字や線など明確に示された基準を集めることで、自分のスウィングが正しいのかどうかを客観的にチェックできるようになります。例えば1つ目の両足つま先の向きは、下半身の捻転差を作りパワーを逃がさないための土台となります。2つ目の前傾姿勢は体幹の力を最大限に引き出すための姿勢を作る基準です。3つ目のグリップや、5つ目のグリップポジションは、インパクトでフェースを適正に保ち、当たり負けしないハンドファーストを作るために欠かせません。
GD 4つ目の力加減や6つ目のタイミングなどは、動作の質に関わる部分ですね。
原田 そうです。力加減は、脱力はアクセル、力みはブレーキという私の考えの根幹です。6つ目のタイミングは、スウィングが下半身主導であることを明確にするためのものです。そして後半の7つ目から9つ目までは、理想的なトップの形を作るための具体的な数字です。これらを意識しすぎる必要はありませんが、調子を崩した時に確認することで、正しいスウィングが見えてくるはずです。
ショットが良くなるトップの基準をチェック

トップのポジション、前腕と背骨の角度、肩の回し方、この3つを意識することでトップの収まりが良くなり、ショットも安定する
GD スタンスの向きからトップの前腕の傾きまで、すべてに具体的な帰るべき数字とラインがある。この基準を確認し続けることが、正しいスウィングを構築するための最短ルートだと言えそうですね。
原田 これらの基準は、スウィングの土台からフィニッシュに至るまでの正確な形とタイミングを規定するものです。例えば、足元の向きが正しくなければ捻転が生まれず、グリップの指の位置が狂えばフェースの向きが安定しません。どれか1つが欠けても、スウィング全体の調和が崩れてしまうのです。アマチュアの方は感覚に頼りすぎて形を崩すことが多いですが、これらの明確な指標を意識することで、正しいスウィング、そして練習方法を確認することができます。
●原田伝一( 全日本ゴルフスクールプロ指導者連盟理事長)
はらだ・でんいち。1955年、横浜市出身。80〜82年、US・NGFインストラクターセミナー参加。ゴルフ指導者について研究を積む。83年、NGF日本ゴルフ財団チーフインストラクター就任。2010年、一般社団法人 全日本ゴルフスクールプロ指導者連盟理事長に就任。数多くのレッスンプロを世に送り出している。
撮影協力/ 世田谷ゴルフスクールTAJIMA、梅里CC、ENゴルフレンジ、東名CC






