PGAツアーのスター選手が集結した「ベイカレントクラシック by レクサス」の初日、世界の猛者たちが集うリーダーボードに、日本の若い力が力強く躍動した。海外組の久常涼が、日本のエースである松山英樹と並ぶ日本勢最上位タイの「67」(4アンダー)・12位タイで好発進を決めると、国内ツアー勢の米澤蓮と岩田寛らも「68」(3アンダー)・17位タイでピタリと追走。タフなセッティングの中でみせた、日本勢のリアルな戦いと覚悟に迫る。

プレジデンツカップを経て増した風格 — 久常涼が語る同学年との共演

画像: ティーイングエリアでの久常涼と細野勇策。DPワールドツアーで奮闘する金子駆大を合わせた3人が世代のトップランナーだ

ティーイングエリアでの久常涼と細野勇策。DPワールドツアーで奮闘する金子駆大を合わせた3人が世代のトップランナーだ

初日、久常涼のゴルフは実に堂々としたものだった。5つのバーディに対しボギーはわずか1つ。「今日もショットはすごく良かったので、チャンスが多かった」と振り返る言葉の裏には、PGAツアーのTOP50に入った絶対的な自信が垣間見えた。

2週前、久常は世界選抜の一員として「プレジデンツカップ」に出場。メジャーを含むすべての大会の中で「一番興奮するイベント」と語った極限のチーム戦で、松山英樹とともに戦った経験は彼をさらにたくましく成長させた。そんな久常にとって、この初日はもう一つ特別な意味を持っていた。同組でラウンドした細野勇策の存在だ。

「勇策とは小学校から切磋琢磨してきた仲だったので、このPGAツアーで一緒にまわれるというのはすごく楽しかったです」

ジュニア時代から常にトップを走り、早くから海外へと飛び出した久常と、彼を「ずっと手の届かない場所にいる」とリスペクトしながら国内ツアーでポイントランキング1位をひた走る細野。別々の道を歩んできた同学年同士が、日本で開催されるPGAツアーという最高の舞台で交差した。このエモーショナルな共演もまた、久常にリラックスと程よい刺激を与えていたに違いない。

「ここで結果を出せなければ海外では戦えない」— 米澤蓮が見せたホームの覚悟

画像: 1番スタートの1組目でラウンドし、4バーディ・1ボギーの「68」でプレーした米澤蓮

1番スタートの1組目でラウンドし、4バーディ・1ボギーの「68」でプレーした米澤蓮

一方、国内ツアー組の意地を見せたのが、「68(3アンダー)」で17位タイと好スタートを切った米澤蓮だ。今季、ツアー通算3勝目を挙げた27歳は、確かな決意を胸に横浜CCへと乗り込んできた。

「ここである程度のプレーが出来なければ、アメリカでもどこでも僕らは乗り込んでいくので、もっと厳しいと思う。そういう意味でしっかりやらなきゃなと」

体調面の問題に苦しみ、フラストレーションの溜まる半年間を過ごしてきた米澤。それでも「健康第一でやりたい」と前を向く姿勢には、日本のツアーで結果を残してきた自負と、「ここで通用しなければ世界への道は拓けない」という痛切な危機感が同居している。我々のホームであり、自身も過去に優勝経験のある横浜CCという舞台。地の利と経験を生かし、「ここで結果を出したい」と静かに闘志を燃やしている。

世界と戦う日本勢の現在地と、週末への展望

前日の公式会見で「(コンディションは)元気です。優勝します」と力強く言い切った久常涼。その頼もしさは、もはや「挑戦者」ではなく「PGAツアーのトッププロ」のそれだった。そこに、米澤蓮やベテラン岩田寛ら国内組の「ホームで負けられない」という意地が加わり、今大会の日本勢は非常に分厚い布陣となっている。

初日を終えて単独首位に立つのは8アンダーのジェイコブ・ブリッジマン。首位との差はまだ射程圏内だ。「しょうもないボギーを打たないように」と気を引き締める米澤、そして「もう少し伸ばしたかった」とさらなる高みを見据える久常。世界基準のコースを舞台に、高い志を持つ日本の才能たちが残り3日間でどのようなドラマを紡ぎ出すのか。その一挙手一投足から目が離せない。

写真/岡沢裕行


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