「誇りある敗者」④
精巧だったはずの
「オザキ」というマシーンに
歪みが生じた
15番で中嶋と尾崎はともにティショットをヘビーラフに入れボギーにする。16番(521ヤード、パー5)でも中嶋は左の、尾崎は右のラフへティショットを打ち込む。「トラブル競演」の様相を呈してきた。セカンドショットも中嶋は左ラフ、尾崎は右の柏とポプラの林。第3打は中嶋がグリーン右へ外し、尾崎は左奥へ外す。第4打を尾崎はグリーン横断させ、5打目でやっと1メートルに寄せる。中嶋も4打目を1メートルに寄せる。5オン1パットのボギーと4オン1パットのパーである。
ラフからラフへ渡り歩きながらも、中嶋は精魂込めて“いい仕事”をしようとしているように思えた。尾崎の気は乗っても体のほうがいうことをきいてくれ...