いま、世界のトップを争うプレーヤーたちは、いったいどんなクラブを使っているのか?気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。選手の実使用クラブを打つのは難しいですけど、「レプリカ」ならば、近いスペックで組み上げることができるんです。
トッププロと同じモデルのヘッドと、近似スペックのシャフトを組み合わせて「レプリカ」のドライバーを作成し、試打するという企画です。
ナイキ・ヴェイパ―フライプロ × 三菱レイヨン・クロカゲXT 70(X)
ご存知”ビッグ3”と呼ばれるうちのひとり。2010年の全英オープンで3位タイに入ったのをきっかけに才能が一気にブレイクし、翌年の全米オープンでメジャー初制覇を達成しました。その翌年、2012年に全米プロ、2014年には全英、全米プロ、WGCと、大きなタイトルを立て続けに手中に収め、残るメジャーはマスターズだけ、という、当代きっての実力派。
そんなマキロイの武器は、300ヤード先を「狙える」ドライバーショット。ほぼ一貫してドローボールを打ち、抜群の飛距離と精度を誇っています。
ヘッドはナイキの最新モデル、ヴェイパ―フライプロ。以前使っていたヴェイパープロとほぼ同じ特性を持ちながら、飛びとやさしさを向上させたモデルです。
マキロイの実使用クラブがこちらの写真。ロフト10.5度のヘッドを、寝かしも立てもせずに使っているようです。
中央から、ややトウ寄りに集まった打点。なるほど、ヴェイパ―フライプロで飛ばすには、ここで当てればいいんですね( ..)φメモメモ
鮮やかなブルーのクラウン。ヘッド形状はタテに長い洋ナシ型で、上級者が好みそうな雰囲気が満点! 打ってみると、意外と打てるんですよ、コレ!! ノーマルのヴェイパ―フライと打ち比べてみているので、ご覧ください。
マキロイのシャフト
一体なんですか…??
そんなヴェイパ―フライプロにマキロイが挿しているのは、こちらのシャフトです。
なになに、ディアマナの・・・Sプラス??
色からすれば、タイガーが愛用していた「青マナ」みたいな感じですが・・・?
三菱レイヨンに問い合わせてみました。「マキロイのレプリカを組みたいんですけど、ディアマナS+ってなんですか…??」
ということで、回答を頂きました。「ディアマナS+は、実は日本では展開していないモデルなんです。マキロイの使用シャフトに最も近いのは、クロカゲのXTなんですよ」
出ました、クロカゲ!! マキロイが使っているのは、手元の柔らかいXTに近いのだそうです。スペックは70のTX!! 振ってみましたが、かなーり重くて硬かったです((+_+))
しかししかし!重くて硬いのは70のTXだから。これ、60Sのスペックだと、40m/s台のヘッド速度の人にはすごーく扱いやすくていいシャフトなんですよー!
では、ヘッドとシャフトを組み上げます。
クラブ長さ 45インチ
クラブ重さ 327グラム
スウィングウェート D5
シャフトの振動数 280cpm
マキロイのドライバー、詳細は公表されておらず、まあ、これ以上長くはないだろう、というあたりの45インチで組んでみました。ヘッドが効いています、D5も出ちゃった・・・
もっと追い込んで作れば、44.5インチくらいがベストかもしれません。が、重くて硬いクラブであることには変わらず。このスペックを打ちこなすには、ヘッド速度は50m/sくらい必要でしょう。
HS51m/s・谷口拓也プロが試打
体を使って打つ人にピッタリ!
組み上がったレプリカを、マキロイ並みのヘッド速度を誇る谷口拓也プロに打ってもらいました。
「このクラブ、手元のほうがしなる感じです。先はかなり硬く、暴れることがありません。つかまえてしっかり振っても、左に行かないのがいいですね!」
ヘッドは、フェースの反発が強いと感じました。重心距離は短くなく、今どきのオーソドックスな感じです。ヘッドをしっかりターンさせたくなる洋ナシ型、いいですね~」
「自分でヘッドを操作したい男子プロにとっては、とてもナチュラルに感じられるクラブです。手ではなく、体を使って切り返す人にとっては振りやすい。マキロイは、切り返しで手を引きつけないのスウィングをするから、こういう手元調子のシャフトが合うのだと思います」
飛距離データ
キャリー 286.8ヤード
ボール初速 73.0m/s
打ち出し角 13.6度
スピン量 2787rpm
マキロイが使うボールはコチラ!(ボールはレプリカじゃないよ(^^))
上達必至のレッスンはもちろん、気になる最新ギアも、さらにマニアックなネタまでしっかり網羅!【月刊ゴルフダイジェスト】