2017年4月6日に開幕するマスターズ。取材に訪れている週刊ゴルフダイジェスト編集部員が現地情報をレポート。第四回は、ジャスティン・トーマスとホン・ラームの公式会見の模様から!

トーマスにラームって……どんな人?

記者会見……それは、選ばれしプロたちの試合前の晴れ舞台である。世界ランク上位の、優勝を期待されるプロたちが呼ばれる場。ここで実際、プロが話をする姿を見ることで、ゴルフをしているときには見えない人柄が見えるものだ。

ここで、今期待の若手プロ、ジャスティン・トーマスとホン・ラームが登場した。

トーマスはケンタッキー州アラバマ大学出身、年明けのソニー・オープンから2連覇、小柄な体で飛ばす23歳。好青年のなかにもときどき感情をあらわにするような彼のプレーそのものの話しぶり。

画像: 2017年マスターズでどんなプレーを見せてくれるのか注目が集まる

2017年マスターズでどんなプレーを見せてくれるのか注目が集まる

ラームは2月のファーマーズインシュランスオープンで米ツアー初優勝、先日のWGCデルマッチプレーではダスティン・ジョンソンと優勝を争った、今旬な22歳のスペイン男である。故郷からアリゾナ州立大へ留学、スペイン訛りのない美しい英語を話し、言葉の端々に絶好調な自分への自信があふれ出る。

画像: アリゾナ州立大時代に世界アマランキング1位に輝く。マスターズ初出場初優勝の快挙を狙う

アリゾナ州立大時代に世界アマランキング1位に輝く。マスターズ初出場初優勝の快挙を狙う

特にラームはマスターズ初出場ながら、「僕が生まれた年にホセ・マリア・オラサバルが勝ち、セベ・バレステロスはそれまでにすでに2回勝っていた。今年の最終日はセベの誕生日なので、僕が優勝争いできれば、故郷の大先輩を思ってプレーできる。ここは、フェード、ドロー、高い球、低い球すべて必要で、どういうタイプに向いているコースかはないと思うけど、僕には向いてるコースだと思うよ」と得意のラップ調早口英語で話す。

このふたりには、ゴルフ界で話題沸騰した米女子ツアー「ANAインスピレーション」における「レクシー・トンプソン4打罰事件」に関する質問も飛んだ。

週刊GD連載でもおなじみ。佐藤信人プロと共に取材

今回、ともに取材をしているのは、週刊ゴルフダイジェストの連載「うの目、たかの目、さとうの目」でもおなじみの、佐藤信人プロ。4年間アメリカの大学に留学していたこともあり、流ちょうな英語を操る。

初オーガスタ上陸で、さまざまなことを鋭い目線で解説してもらうのだが(週刊ゴルフダイジェスト4/25号(2017年4月11日発売)を乞うご期待!)、その前に大きな声で言いたいのは、佐藤信人プロはとにかく「いい人!」なのである。なにせ、運転も通訳もしてくれる始末……(ごめんなさい)。

画像: マグノリアレーンを見ながら「期待感が大きかったぶん、札幌の時計台的なイメージもありますね。ごめんなさい……」とつぶやいた、佐藤プロ

マグノリアレーンを見ながら「期待感が大きかったぶん、札幌の時計台的なイメージもありますね。ごめんなさい……」とつぶやいた、佐藤プロ

「僕って、まじめでまっとうな人に見られるんですよ」とは本人の弁だが、ここまで3日間ともにすごして、知られざる裏の顔をたくさん知った。それは、まるで佐藤プロが長年契約しているミズノの軟鉄鋳造アイアンのよう。そのしっかりした顔と確かな技術に裏付けられた心地よい打感、がしかし、打てば打つほど個性と味わい深さが出てくるという……ということで、今年のグリーンジャケットの行方が決まるまで、いや、それ以降も、引き続きよろしくお願いします。

今回、一緒に取材しているカメラマンはおふたり。ひとりは、マスターズ取材歴は今年で30回目、美しく気高い写真を撮り続け(週刊ゴルフダイジェストの「マスターズLABO」好評連載中)、コースと古今東西のプロの“隅々”までを知るオシャレ系カメラマン宮本卓氏と、もうひとりはマスターズ取材7回目、日本や世界を駆け回り“人が生きる”ツアー写真を撮影し続けている無国籍系カメラマン姉崎正氏だ。

画像: 姉﨑正カメラマン(写真左)と、宮本卓カメラマン(写真右)

姉﨑正カメラマン(写真左)と、宮本卓カメラマン(写真右)

じつは、このお二人のオーガスタで撮影した渾身の写真が、豪華なメディアハウスのなかに飾られているのだ。世界中で選ばれし22人のカメラマンたちの中で日本からは二人だけ。

フィル・ミケルソンの群衆の中のロブショットと、今は亡きアーノルド・パーマーのオナラリースターターショット。このような写真とともに、マスターズは歴史を重ねていったのだ。この新しいメディアハウスとともに、生きていく珠玉の写真2点は、“マスター”カメラマンの心と技と体のたまものである。(つづく)

週刊ゴルフダイジェスト4/18号(2017年4月4日発売)では、マスターズの特大号として、松山英樹やダニー・ウィレットなど優勝候補たちのギアを特集。詳しくは、週刊ゴルフダイジェストをチェック!

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