2020年の東京オリンピックで実施されるゴルフ競技。2016年のリオ五輪では通常のトーナメントと同じ72ホールのストロークプレーで行われたが、「もっといいフォーマットがあるのでは?」という意見が多く聞かれもした。この件、“当事者”でもあるプロたちはどう考えているのだろうか? プロたちの意見をまとめてみた。

「国別対抗の形式が、オリンピックらしい」(湯原信光)

「国別対抗戦の形が一番盛り上がるし、普段ゴルフを見ない人も興味を持って観戦するはず。でも、個人戦も必要でしょうね。そのためには、競技時間を短縮する競技形式を考えなければならないでしょう。18ホールにこだわる必要もないし、マッチプレーというゴルフの原点を考慮しつつ、スピーディな競技形式にすれば盛り上がるとおもいます」(湯原信光)

「プレーする立場で考えると、ゴルフは個人競技だけど五輪は団体戦がいいとおもいます。私自身、クイーンズカップやスリーツアーズなどの団体戦が大好き。自分のためだけじゃなくチームのためにと思えるから、いつも以上の力が出る。個人戦のストロークプレーだと、応援するほうも『いつもと同じ』と思ってしまうかも」(成田美寿々)

画像: リオ五輪は個人戦で開催された。もちろん大いに盛り上がりはしたが……

リオ五輪は個人戦で開催された。もちろん大いに盛り上がりはしたが……

「応援するほうの盛り上がりを考えたら団体戦がいいのかな。競技方法はいろんなパターンが考えられるけど、男女別の団体戦や男女混合の団体戦というのも面白いかもしれません。」(渡邉彩香)

「個人戦だと選手個人を応援することになって、ゴルフを知っているファンにはいいのでしょうが、それ以外の人が盛り上がるためには、やはり団体戦がいいですね。個人戦も必要ですし、そのためにルールをどうするか考えてほしいと思います。あとは、ほかのスポーツもそうですが、プロが五輪を敬遠する傾向をどうするかが問題」(水巻善典)

と、プロゴルファー達からは個人戦も必要だが、見る人、特に普段ゴルフを見ない視聴者のことを考えると、国別対抗の団体戦がいいとの声が多く聞こえた。選手のことをよく知らなくても応援できるからという理由には納得がいく。

画像: 2016年のワールドカップでは、松山英樹と石川遼の“黄金コンビ”がタッグを組んで戦った

2016年のワールドカップでは、松山英樹と石川遼の“黄金コンビ”がタッグを組んで戦った

歴代の賞金王経験者の声も聞いてみよう。

「普段『賞金獲得』を目的とするプロが『名誉獲得』が目的のオリンピックに参加する際、何がモチベーションになるかといえば『国を代表している』という誇りのようなモノだと思います。だったら、個人戦より団体のほうが気持ちは上がるのでは。選手選考に関しても、リオ五輪のように2人ではなく、5、6人が出られると、団体戦として盛り上がると思う」(小田孔明)

「ほかの競技と比較すると、時間がかかるし、常時エキサイティングともいかないのがゴルフ。リオでは五輪競技としての訴求力は弱いと、ゴルフをやる人ほど感じたのではないでしょうか。ゴルフをしない人に魅力が伝わらなかったのではないかと……。でも、ゴルフにはほかの競技にはない独特の緊張感がある。そういう点をうまく伝える、もっといえば“演出しやすいフォーマット”という観点から考えてもいいと思います」(藤田寛之)

ここでアンケート!「個人戦」?「団体戦」? あなたはどっちが見たい?

  • リオオリンピックと同じでいいでしょ。「男女別・個人戦」
  • やっぱり国別対抗のほうが盛り上がるのでは? 「男女別・団体戦」
  • 実現すればかなり画期的!? 「男女混合・団体戦」
  • 団体戦と個人戦、両方を行う変則フォーマットを見てみたい!
  • リオオリンピックと同じでいいでしょ。「男女別・個人戦」
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    8
  • やっぱり国別対抗のほうが盛り上がるのでは? 「男女別・団体戦」
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    67
  • 実現すればかなり画期的!? 「男女混合・団体戦」
    34
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  • 団体戦と個人戦、両方を行う変則フォーマットを見てみたい!
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この記事は、現在発売中の週刊ゴルフダイジェスト5/2号の「どうなるんだ?五輪の競技フォーマット」より。プロゴルファー以外の識者たちや、一般ゴルファーの意見も多数掲載されているので、ぜひチェックしてもらいたい。

(週刊ゴルフダイジェスト2017年5/2号より抜粋)

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