思い込み1:ゴルフには流れがある
“ゴルフには流れがある”。これは一般的な考えです。スタートから5ホールをプレーして、想定より良いスコアで来ている。そうすると「今日は良い流れだな」と感じる。逆に想定より悪いスコアで来ていると「今日は流れが悪い」と感じる。
確かに、「ここが大切」という状況でぎりぎりパットが入れば、「流れがいい」と次のホールへ気持ちよく進めます。逆にギリギリ入らなければ、「今日は運がないな。流れが悪い」などと考えてしまいそうです。
しかし、流れを意識せずにワンホール、ワンホールを別物として、「ひとつのホールでベストを尽くす」というようにプレーしているゴルファーもいます。そのようなゴルファーの中には「流れなどないですよ。それはあると思い込んでいるだけで実際はワンホールで完結しているんです」という方もいます。
このように「ゴルフには流れがある/ない」と思うことは自分で選択できることです。「流れ」を意識しすぎ、結果に一喜一憂することはスコアやパフォーマンスを下げる傾向にあるというのは、プロゴルファーをサポートする中で実感していることです。おすすめは「流れ」はあまり意識せずに「今、ワンホール」のプレーにフォーカスすることですね。
思い込み2:緊張したらダメだ
これはゴルフに限ったことではありませんが、緊張することやプレッシャーを受けることをネガティブに捉えているスポーツ選手が多いです。そして、緊張を感じるときに「緊張することはダメ」と思えばさらに緊張してしまいます。
しかし、実は適度な緊張は集中力につながりパフォーマンスアップにつながります。確かに体ががちがちになるほどの過緊張はスウィングに影響するので過度の緊張を感じる場合は呼吸法や筋弛緩法を使って和らげることがおすすめです。ですので「緊張は悪いことではない」「適度な緊張は良いもの」と書き換えましょう。
思い込み3:ミスは悪いことだ
せっかく頑張って練習してきて練習ではうまくいっていたのにまたラウンドでは同じミス……。
「ミスは悪いこと」これも多くのゴルファー、スポーツ選手の思い込みです。ミスをすることは本当に良くないことなのでしょうか? ミスは悪いことだと思うと、本番でミスが起きた時に「次もミスをしたら嫌だ」とさらミスを怖がってしまい、次のプレーも消極的なプレーになってしまいます。消極的なプレーは良い結果につながるのでしょうか? それこそ、またミスにつながりそうです。
私がアスリートにおすすめしている考え方は「積極的なミスはOK」というものです。積極的なプレーをした上でのミスであれば「やりきったけどミスになったから仕方ない。また練習しよう」受け入れることができ、ミスによる気持ちの浮き沈みも減り、さらには積極的なプレーを続けることで競技の成長につなげやすいです。
今回はゴルファーによくある3つの思い込みを紹介していきました。あなたは該当する思い込みがあったでしょうか? 仮にその思い込みが自分のパフォーマンスにブレーキをかけていたとしたら、「ミスは悪いもの」→「積極的なミスはOK」などととらえ方を変え、ゴルフをしてみるとミスに対する怖さや不安も減少することが実感できると思います。