1992年にプロテスト合格を果たし、翌93年から今日に至るまで、国内男子ツアーで活躍を続けるトッププロ・藤田寛之。そんな藤田が、元プロ野球選手の秋山幸二を父に持ち、日本女子アマ出場経験もあるスポーツキャスター・秋山真凜にレッスン。ドライバーの飛距離アップのコツを伝授した。

ヘッドスピードを上げるには大きい筋肉を使う

秋山真凛(以下秋山):藤田プロは以前、同じチーム芹澤の飛ばし屋・宮本勝昌プロよりも「飛ばす方法は僕に聞いたほうが良い」とインタビューで発言されていたと思います。

藤田寛之(以下藤田):たしかに言った記憶がございます(笑)。というのも、宮本プロって「飛ばしたい」とか「もっと飛距離が(欲しい)」って思ったことがないそうなんです。

画像: スポーツキャスターの秋山真凛が、藤田寛之プロのレッスンでドライバーの飛距離アップに挑む

スポーツキャスターの秋山真凛が、藤田寛之プロのレッスンでドライバーの飛距離アップに挑む

秋山:それであんなに飛ぶんですか!? 宮本プロの2019年シーズン平均飛距離って286.27ヤードですよ。

藤田:飛ぶ人は元から飛ばせて、飛ばない人……僕なんかもそうですが、なかなか飛距離って伸びないんですよね。だからどうやったら飛ぶのかを考えているぶん、僕に聞いたほうがいいのかなって思ったからそう発言をしたんですよ。でも、なかなか難しいですよね、飛ばすのは。

秋山:私もあまり飛距離が出ないほうなので、ぜひ藤田プロにドライバーの飛ばし方を教えていただきたいです!

藤田:わかりました。自分なりに飛ばす方法をお伝えしますね。まず、飛ばすためにはヘッドスピードを上げる必要があるんですね。でも手や腕を一生懸命振ろうとしても、手の力って大したことがないんです。だから腹筋や背中(側の筋肉)などを使ってそのパワーをスウィングに伝えていくことが大事です。

秋山:大きい筋肉を使って振る、ということですね。

藤田:腕の筋肉より大きい筋肉を使ったほうが力は出ますからね。僕がオススメするのはお尻の筋肉を利用すること。両方のお尻をギュンッと回すヒップターンスウィングをすることでヘッドスピードが上がって飛距離アップにも結び付きます。

画像: 写真A:トップまでクラブを上げたら、お尻を真横にできるだけ速く回しながら振り抜く

写真A:トップまでクラブを上げたら、お尻を真横にできるだけ速く回しながら振り抜く

秋山:お尻をできるだけ速く回す、ですね。

藤田:テークバックで体をひねったときに写真A左のような状態になっていると思うんですが、ここから両方のお尻をギュンッと回します。できれば真横に、できるだけ速く回すのが良いですね。慣れるまではトップの形を作ってから、お尻を回しつつ振り抜くような練習も良いですね。

まずは手だけでフックが打てるかをチェック

藤田:ただ、一つ気を付けなければいけないのは、大きな筋肉を使おうとするとどうしても振り遅れが起きてしまうこと。だから振り遅れない手の速さっていうのも必要になります。

秋山:あぁ~、たしかにそうですね。

藤田:まずは体をそんなに使わず、手だけを使って切り返したときにちゃんとフック弾道が打てるかどうかをチェックしてみましょう。それができる人はお尻を使ってみる段階に移行してもらったほうが良いと思いますが、もともと振り遅れている人がお尻の筋肉を使おうとするとさらに振り遅れてしまいますからね。

秋山:ではまず手だけでフックが打てるかどうか、挑戦してみます。――続けて3球打ってみましたが、全部引っかけ気味ですね……。

藤田:たしかに、良い感じに左に真っすぐですね(笑)。

秋山:腕を走らせるの、本当に苦手なんですよね……。

藤田:頭を残しながら腕を切り返してあげたいですね。コツはおへそ、体全体が正面を向いたままヘッドが通過するのを待つって感じです。自分で返しにいこうとするとボールは左方向に飛んでしまいますから。ヘッドが(体の正面を)通過してからフィニッシュの形になるよう体を回していくイメージです。

画像: 体が正面を向いた状態をキープしたまま、腕だけを走らせて打ってみよう。これでフック弾道が出れば、ヒップターンを使ったスウィングをしても振り遅れの心配はないと藤田プロ

体が正面を向いた状態をキープしたまま、腕だけを走らせて打ってみよう。これでフック弾道が出れば、ヒップターンを使ったスウィングをしても振り遅れの心配はないと藤田プロ

秋山:4球目、打ってみます! ……う~ん、また左方向。

藤田:4球目は少しカット気味に入ってましたね。でも最初の3球はどストレートでしたけど、4球目はちゃんとフックになっています。これならお尻を使う第2段階に入って良いと思いますよ。

秋山:さっそくヒップターンを使って打ってみます! ……どうでしょう?

画像: ヒップターンスウィングに挑戦する秋山

ヒップターンスウィングに挑戦する秋山

藤田:お! オッケーオッケー。しっかりお尻を回せていますよ。

秋山:これ、キツイですね。かなり意識しないとギュンッて回らないです。

藤田:とくにアマチュアの方って、普段はお尻を使っていない方が多いですからね。だいたい腕だけで振ってしまっていますから。

秋山:たしかに今、お尻の筋肉張ってます(笑)。(普段活用していない部分を)使っているのがわかりますね。

藤田:普段使っていないお尻をギュッと回して使うことによって、もう一段アクセルを踏むような感じですね。もちろんお尻を回すことによってタイミングなども変わってきますので多少の慣れは必要だと思います。継続して慣れていけば(お尻を回す)タイミングも早く、スピードも速くというふうにだんだんなって、ヘッドスピードも上がってきますよ。

秋山:正直、かなり難しかったです。でも確実にヘッドスピードが上がっているのはわかりました。

藤田:秋山さんのスウィングを見ていると、おそらくもともと腰を止めて打つタイプですもんね。

秋山:そうなんです。普段は全然お尻も回していなかったし、腕も走らせないですね。

藤田:だからヒップターンにすごく違和感があると思うんです。秋山さんのように、今までやっていたスウィングとの違和感がちょっと出てくる方もいると思うんですよね。ただ、飛距離アップをメインで考えるなら、やはりお尻を使うと非常に良いのかなと思いますね。

写真/野村知也 協力/葛城ゴルフ倶楽部

画像: 飛ばしの秘訣はお尻をギュンッ! と回すこと。藤田寛之が教える「ヒップターンスウィング」ってなんだ!? youtu.be

飛ばしの秘訣はお尻をギュンッ! と回すこと。藤田寛之が教える「ヒップターンスウィング」ってなんだ!?

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