ゴルフコーチ辻村明志(47)が指導している「チーム辻村」のメンバー・上田桃子、吉田優利、松森彩夏、練習生の2人を合わせた5名が取り組んでいる最強ドリルの数々。「チーム辻村・女子プロと一緒に上手くなる」シリーズ、好評第5回目は「カード押し」です。

今回ドリルを紹介する上で、ポイントになるハンドファーストについて、まず説明しましょう。

正しい“ハンドファースト”ができるとショットは安定します。ところがボクが見る限り、多くのアマチュアのみなさんは形ばかりを追いかけて、間違ったハンドファーストをしているような気がしてなりません。

これについてボクがよく選手たちに言う言葉が、「刃先を締めろ」というものです。具体的にはリーディングエッジ(刃先)を浮かせずに締めてボールを「もうひと押し」する、という感覚でしょうか。

インパクトで「もうひと押し」する感覚をつかみたい

画像: 「カード押し」ドリルは、リーディングエッジをカードの一辺にあてて、カードを押すだけ。単純だが、辻村ドリル集でもっとも難しいドリルのひとつかもしれない(撮影/三木崇徳)

「カード押し」ドリルは、リーディングエッジをカードの一辺にあてて、カードを押すだけ。単純だが、辻村ドリル集でもっとも難しいドリルのひとつかもしれない(撮影/三木崇徳)

「カード押し」というドリルは、まず、インパクトの形を作り、ヘッドの前にカードを置きます。アイアンのリーディングエッジ(刃先)をスクェアにして、カードの短いほうの一辺を刃先に合わせます。ポイントとしては、体の重みをすべて刃先に乗せる、といったところでしょうか。その状態から飛球線方向にカードを押します。ヘッドが左足の前にくるまで、カードをしっかり押しましょう。

これが正しいハンドファーストのインパクトであり、強いボールが打てる低くて長いインパクトです。

この「カード押し」練習をよくやっているのが上田桃子です。

今シーズンは、前半戦のスタジオアリスで優勝し、後半戦に入り、10月のスタンレー、11月はTOTOジャパンと伊藤園レディスで優勝争い。最終戦を前にシーズン2勝目を手にすることができませんでしたが、開幕から最終戦までツアーを盛り上げてきました。

画像: 体重がボールに乗った桃子のインパクト。「カード押し」でもうひと押しする練習を続けることで、強いボールが打てるようになる(撮影/大澤進二)

体重がボールに乗った桃子のインパクト。「カード押し」でもうひと押しする練習を続けることで、強いボールが打てるようになる(撮影/大澤進二)

桃子でさえ、体が疲れている試合翌日(月曜日)の練習では、なかなか上手くカードを押すことができません。

疲れたときや体調が悪いときなど、桃子の調子のバロメーターになる練習法です。カードが押せて、体重がボールに乗っているときは、桃子は絶好調。シーズンを通して優勝争いできるように、来シーズンも「カード押し」やほかのドリルと併せて、さらに強くなれるように指導したいと思います。(解説/辻村明志)

このような練習法が満載の、チーム辻村ドリル本・第2弾「女子プロと一緒に上手くなるvol.2~超実戦編24のドリル」は好評発売中です。(オールカラー184ページ・1600円/税込み1760円)

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第1回ドリル 上田桃子「買い物袋」

第2回ドリル 吉田優利「バランスボール挟み」

第3回ドリル 上田桃子「わき腹つかんで左打ち」

第4回ドリル 吉田優利「傘プレーン」

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