ブリヂストンレディスは2日目の残りと3日目が行われ、山下美夢有が通算12アンダーで単独トップに立った。それを鈴木愛と岩井明愛が2打差で追う。注目の渋野日向子は8オーバーの102位タイで予選落ちを喫した。

「すべてがボロボロ。ティーショットは曲がりちらかして、グリーンを狙うショットも、グリーン上のライン読みも……もう少し頑張らんといけないですね」と話した渋野日向子。2週後には所属プロとして初めて臨むサントリーレディスが待っている。「そこまでにちょっとした感覚のズレを何とかします」と話し、会場をあとにした。

渋野とは対照的に、圧巻のプレーをしたのは、同じスポットで参戦している西村優菜。5連続を含む9個バーディ(1ボギー)と、完璧なゴルフ。過密日程の疲れを感じさせないプレーで、一気に4位タイにジャンプアップした。

画像: スポット参戦の西村優菜。5連続を含む9個バーディ(1ボギー)と完璧なゴルフ。最終日のプレーに注目

スポット参戦の西村優菜。5連続を含む9個バーディ(1ボギー)と完璧なゴルフ。最終日のプレーに注目

アメリカでは硬いグリーンに悩まされ苦しい日々が続いているが、ここでは得意のアイアンがキレキレだった。朝行われた第2ラウンドの14番。残り145ヤードを7Iで振り抜いた打球は、ピン手前5メートルに着弾し、転がってそのままカップインしてイーグルを奪った。「あのイーグルから流れがつかめた」と本人が話すように、第3ラウンドではバーディが止まらなかった。

2番で残り140ヤードを7Iで1メートルにつけると、9番でも4メートル、16番では3打目を50センチ、18番ではあわやイーグルかという、“ピンを刺す”ショットで次々にバーディを奪ったいった。

「日本のフェアウェイは、アメリカと比べると少し浮いている感じ。それが原因かはわからないですが、今週はアイアンが飛んでいるんです。だんだんと慣れてきて、それが上手くかみ合ってくれたんだと思います。ドライバーは気持ちよく振れていないんですが、疲れもあるし、そこはしょうがないかなと割り切っています。アイアンはそこそこラインが出ていたかなという感じですね」(西村)

9個のバーディを奪いながらもショットは“そこそこ”と表現する辺りは、さすが西村という感じだが、バーディは技術とは違う部分にも理由があると本人は話す。

「声援がありがたかったですね。いいラウンドができて、ファンやギャラリーの方が一緒に盛り上がってくれたので、その声援を聞くたびに『また頑張ろう!』と思えた。声援に乗っていけたので、バーディがたくさんきたんだと思います」(西村)

第2ラウンドの残りと第3ラウンド、計28ホールの長丁場を戦った。そこに過密スケジュールも重なり、当然ながら疲れはある。

「疲れましたね(笑)。途中から自分でも『あ、疲れているな』と感じていて。でも、一回一回切り替えようと思ってプレーしていました。だから、集中するところと抜くところを意識的にコントロールしながら対応していました。あとは、できるだけ悩まないように、シンプルにゴルフをすることを心がけました」

「ファンのみなさんに会いたくて、声援を聞きたくて出場することを決めました」という西村。トップと4打差で迎える最終日。技術と気持ちが上手くかみ合えば、最高の声援を受けられるはずだ。

画像: 渋野日向子は予選落ち。2週後の国内ツアー、サントリーレディスに出場予定。巻き返しに期待したい

渋野日向子は予選落ち。2週後の国内ツアー、サントリーレディスに出場予定。巻き返しに期待したい

西村の進撃がつづくのか。山下美夢有が逃げ切るのか。岩井姉妹が再び来るのか。4日間トーナメントの最終日が始まった。(PHOTO/Shinji Osawa)

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