バックフェースの真ん中にタイトリストの大きめ刻印
バックフェースのセンターに、大きくTitleistロゴが入っていて、その下にT100のマーク。現行モデルのT100アイアンとは全く違うデザインで、ロゴ配置の印象ではタイトリストの現行マッスルバック、MB620に近い。表面は光の反射を抑えた、マットブラック風の黒塗りで強そうな印象。
キャメロン・スミスは、この黒塗りT100を5Iから9Iまで入れて、ボーケイSM9のロフト46度につなげている。そういえば、スミスは、前T100(現行モデル)も黒っぽいプロトタイプ仕上げを使っていた。
そして4Iも、おそらく新T200アイアン。ヘッドはほんのわずかT100よりも大きく、ソール幅もややワイド。TitleistとT200のロゴ配置はT100と同様。シャフトはいずれもKBSツアーカスタムシリーズ。
会場内のタイトリストのバスへ行くと、このTシリーズアイアンのヘッドが置いてあった。T100、T150、T200、T350、U505の5モデル。これがニューモデルのラインナップなのだろう。T100とT150はヘッドが酷似しているので、現行T100とT100Sの関係と同じようだ。
バスにあったのは、タイトリストらしい仕上がりのシルバーヘッド。キャメロン・スミスの黒塗りは通常ラインに入るのか、プロトのまま行くのか。そのあたりを含め、ツアーレップに確認したが、発表前につき、コメントできないとの返事だった。性能や構造については、正式発表後になりそうだ。
ドライバーは操作性を気に入ってTSR3を使用
キャメロン・スミスのクラブに戻る。ドライバーはTSR3でロフトは10度。ネック調整で10.75度に変更している。シャフトはベンタスブルーTRの6X。TSR3を使い出したのは、昨年優勝した全英オープンの前から。その際、キャメロン・スミスのドライバーを組んだタイトリストのクラブ担当、J・J・ヴァンヴェゼンバーグ氏のコメント。
「彼は、TSR2とTSR3の2モデルで多くのテストを行いました。風の強いコンディションに関しては、ボールをよりコントロールできるTSR3がよいと判断。(昨年の全英会場)セントアンドリュースでTSR3を使うと、風の中でも弾道が平均化し、意図的に風を利用して攻めることがでた、とは本人の感想です。ロングショットに多様性が生まれたわけです」
キャメロン・スミス自身は、「ミスへの許容性にさらなる進化を感じました。風を利用して攻めることができることとクリーンなルックスが気に入っています」
3Wと3Iは、タイトリスト以外のクラブ、ピンG430 MAXフェアウェイの3Wとミズノプロ フライハイの3I。G430シリーズのフェアウェイウッドとミズノプロのアイアン型UTは、どちらも海外ツアーで人気があり、契約外クラブとして1本ないしは2本を入れている選手が多い。
5Wは入れず、7WはTS2フェアウェイメタル。ドライバー同様、これもロフトを0.75度寝かせている。シャフトはUSTマミヤのELEMENTSプロト(8FS)。
ウェッジはボーケイが4本。PW代わりの46度、52度、56度はSM9。60度はボーケイプロトで、フェースの肉厚がトップラインに向かって厚くなる高重心タイプ。「60度のウェッジは、60.10Sと60Tをコースコンディションによって使い分けます。基本的にはソフトなライコンディションならSグラインド、硬い地面ならTグラインドを選択します」とはボーケイのツアー担当者。ちなみに今回撮影したのは60T。
現在はLIVゴルフでプレーしているキャメロン・スミス。3週間後にはディフェンディングチャンピオンとして、全英オープンに出場予定だ。
そして、例年どおりならば、日本のトーナメントでもそろそろ、この新しいTシリーズアイアンがお疲労目になるはず。また、全貌発表はいつになるのか。タイトリストマニアはもちろん、ギア好きゴルファーは気になるところ。
キャメロン・スミスの最新セッティング
1W/TSR3(10.75度)/ベンタスブルーTR(6-X)
3W/ピンG430 MAX(15度)
7W/TS2フェアウェイメタル(21.75度)/ELEMENTSプロト(8FS)
3I/ミズノプロ FLIHI(19度)
4I/T200 (未発表)黒染め/KBSツアー カスタムシリーズ
5I~9I/T100(未発表)黒染め/KBSツアー カスタムシリーズ
PW・AW・SW/ボーケイデザインSM9(46度・52度・56度)/KBSウェッジ
LW/ボーケイデザイン プロト(60度)/KBSウェッジ
PT/スコッティ・キャメロン ニューポートスタイル 009・M
BALL/プロV1x
PHOTO/Blue Sky Photos