他のメディアでの速報記事もあったが、改めて……。6月の全米オープンで4位に入ったキャメロン・スミス。その週の練習日にクラブを撮影させてもらうと、タイトリストの真新しいアイアンセットが入っていた。
画像: キャメロン・スミス。1993年8月生まれ。豪州出身。2013年プロ転向、2015年地区予選から出場した全米OPで4位に入り、シード権を獲得。昨年、全英オープン優勝。現在はLIVゴルフでプレーする

キャメロン・スミス。1993年8月生まれ。豪州出身。2013年プロ転向、2015年地区予選から出場した全米OPで4位に入り、シード権を獲得。昨年、全英オープン優勝。現在はLIVゴルフでプレーする

バックフェースの真ん中にタイトリストの大きめ刻印

バックフェースのセンターに、大きくTitleistロゴが入っていて、その下にT100のマーク。現行モデルのT100アイアンとは全く違うデザインで、ロゴ配置の印象ではタイトリストの現行マッスルバック、MB620に近い。表面は光の反射を抑えた、マットブラック風の黒塗りで強そうな印象。

画像: バックフェースの中央にタイトリストロゴ。輝きを抑えたシックなマットブラック仕上げ

バックフェースの中央にタイトリストロゴ。輝きを抑えたシックなマットブラック仕上げ

キャメロン・スミスは、この黒塗りT100を5Iから9Iまで入れて、ボーケイSM9のロフト46度につなげている。そういえば、スミスは、前T100(現行モデル)も黒っぽいプロトタイプ仕上げを使っていた。

そして4Iも、おそらく新T200アイアン。ヘッドはほんのわずかT100よりも大きく、ソール幅もややワイド。TitleistとT200のロゴ配置はT100と同様。シャフトはいずれもKBSツアーカスタムシリーズ。

画像: T200もバックフェース中央にタイトリストのロゴでデザインを揃えている。こちらはやや光沢のあるブラック仕上げ

T200もバックフェース中央にタイトリストのロゴでデザインを揃えている。こちらはやや光沢のあるブラック仕上げ

会場内のタイトリストのバスへ行くと、このTシリーズアイアンのヘッドが置いてあった。T100、T150、T200、T350、U505の5モデル。これがニューモデルのラインナップなのだろう。T100とT150はヘッドが酷似しているので、現行T100とT100Sの関係と同じようだ。

画像: 左からT100、T150、T200、T350、U505の5モデル。おそらくT150はT100Sの後継、T350はT300の後継。デザインの統一感が高まった印象

左からT100、T150、T200、T350、U505の5モデル。おそらくT150はT100Sの後継、T350はT300の後継。デザインの統一感が高まった印象

バスにあったのは、タイトリストらしい仕上がりのシルバーヘッド。キャメロン・スミスの黒塗りは通常ラインに入るのか、プロトのまま行くのか。そのあたりを含め、ツアーレップに確認したが、発表前につき、コメントできないとの返事だった。性能や構造については、正式発表後になりそうだ。

ドライバーは操作性を気に入ってTSR3を使用

画像: TSR2とTSR3の両方をテストしてTSR3を使用。このドライバーで昨年の全英に優勝。ネック調整はD4ポジション

TSR2とTSR3の両方をテストしてTSR3を使用。このドライバーで昨年の全英に優勝。ネック調整はD4ポジション

キャメロン・スミスのクラブに戻る。ドライバーはTSR3でロフトは10度。ネック調整で10.75度に変更している。シャフトはベンタスブルーTRの6X。TSR3を使い出したのは、昨年優勝した全英オープンの前から。その際、キャメロン・スミスのドライバーを組んだタイトリストのクラブ担当、J・J・ヴァンヴェゼンバーグ氏のコメント。

「彼は、TSR2とTSR3の2モデルで多くのテストを行いました。風の強いコンディションに関しては、ボールをよりコントロールできるTSR3がよいと判断。(昨年の全英会場)セントアンドリュースでTSR3を使うと、風の中でも弾道が平均化し、意図的に風を利用して攻めることがでた、とは本人の感想です。ロングショットに多様性が生まれたわけです」

キャメロン・スミス自身は、「ミスへの許容性にさらなる進化を感じました。風を利用して攻めることができることとクリーンなルックスが気に入っています」

3Wと3Iは、タイトリスト以外のクラブ、ピンG430 MAXフェアウェイの3Wとミズノプロ フライハイの3I。G430シリーズのフェアウェイウッドとミズノプロのアイアン型UTは、どちらも海外ツアーで人気があり、契約外クラブとして1本ないしは2本を入れている選手が多い。

画像: 3Iは契約外のミズノプロFLIHI。アイアンはすべて黒染めヘッドでトリプルコンボセットでも統一感がある

3Iは契約外のミズノプロFLIHI。アイアンはすべて黒染めヘッドでトリプルコンボセットでも統一感がある

5Wは入れず、7WはTS2フェアウェイメタル。ドライバー同様、これもロフトを0.75度寝かせている。シャフトはUSTマミヤのELEMENTSプロト(8FS)。

ウェッジはボーケイが4本。PW代わりの46度、52度、56度はSM9。60度はボーケイプロトで、フェースの肉厚がトップラインに向かって厚くなる高重心タイプ。「60度のウェッジは、60.10Sと60Tをコースコンディションによって使い分けます。基本的にはソフトなライコンディションならSグラインド、硬い地面ならTグラインドを選択します」とはボーケイのツアー担当者。ちなみに今回撮影したのは60T。

現在はLIVゴルフでプレーしているキャメロン・スミス。3週間後にはディフェンディングチャンピオンとして、全英オープンに出場予定だ。

そして、例年どおりならば、日本のトーナメントでもそろそろ、この新しいTシリーズアイアンがお疲労目になるはず。また、全貌発表はいつになるのか。タイトリストマニアはもちろん、ギア好きゴルファーは気になるところ。

画像: パターはスコッティ・キャメロン ニューポートスタイル 009・M。2021年のソニーオープンから使用

パターはスコッティ・キャメロン ニューポートスタイル 009・M。2021年のソニーオープンから使用

キャメロン・スミスの最新セッティング
1W/TSR3(10.75度)/ベンタスブルーTR(6-X)
3W/ピンG430 MAX(15度)
7W/TS2フェアウェイメタル(21.75度)/ELEMENTSプロト(8FS)
3I/ミズノプロ FLIHI(19度)
4I/T200 (未発表)黒染め/KBSツアー カスタムシリーズ
5I~9I/T100(未発表)黒染め/KBSツアー カスタムシリーズ
PW・AW・SW/ボーケイデザインSM9(46度・52度・56度)/KBSウェッジ
LW/ボーケイデザイン プロト(60度)/KBSウェッジ
PT/スコッティ・キャメロン ニューポートスタイル 009・M
BALL/プロV1x

PHOTO/Blue Sky Photos

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