男子ツアーNo.1の飛ばし屋・河本力が調子を上げている。6月中旬以降、ハナ銀行インビテーショナルで5位、ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ サトウ食品は6位、セガサミーカップは9位。現在、平均飛距離321ヤードをマークするドライバーは、「主流のロースピンではなく、スピンが入りやすいモデルだから安心して飛ばせるんです」と話す。

ドライバーはロースピンよりもスピンが入るほうが曲がらない

画像: かわもと・りき/2000年3月生まれ。愛媛県出身。日体大4年の2021年プロ入り。新人だった昨年、SansanKBCオーガスタで初優勝、バンテリン東海クラシックで2勝目。ツアーNo.1の飛ばし屋(本人写真は4月に撮影したもの)

かわもと・りき/2000年3月生まれ。愛媛県出身。日体大4年の2021年プロ入り。新人だった昨年、SansanKBCオーガスタで初優勝、バンテリン東海クラシックで2勝目。ツアーNo.1の飛ばし屋(本人写真は4月に撮影したもの)

河本力が握るドライバーは、ロフト9度のパラダイム♦♦♦。シャフトはベンタスブラック。フレックスは超硬のTXだが、重量は60グラム台で、河本のパワーからするとやや軽めのスペックといえそうだ。

「ドライバー選びのポイントはスピンが入るかどうかです。スピンが入ったほうが曲がらないので、そこを重視しています」と本人。

画像: ロフト9度のパラダイム♦♦♦にロースピン系のベンタスブラックを挿す。「僕にとってはこの組み合わせが、イメージどおりにスピンが入るんです」

ロフト9度のパラダイム♦♦♦にロースピン系のベンタスブラックを挿す。「僕にとってはこの組み合わせが、イメージどおりにスピンが入るんです」

一般的に、弾道はロースピンのほうが直進性が高く風にも強いと言われる。しかし、河本の場合はスピンが入ったほうが、左右の曲がりや弾道の高さ・強さなど、球筋を管理しやすく、安心して打っていけるというわけだ。こういった考えは、十分な飛距離を持っているPGAツアーの飛ばし屋にも、実は多い。

3Wもスピンを重視してロフトは16度

画像: パラダイム♦♦♦T 3HL × ベンタスブラック。長年使っていたエピックフラッシュ サブゼロからのスイッチ。「飛距離が出るだけでなく、スピンが簡単に入って、飛距離をコントロールしやすいです」

パラダイム♦♦♦T 3HL × ベンタスブラック。長年使っていたエピックフラッシュ サブゼロからのスイッチ。「飛距離が出るだけでなく、スピンが簡単に入って、飛距離をコントロールしやすいです」

3Wはパラダイム♦♦♦Tの3HL。ロフト16度を選んでいるのも飛距離一辺倒よりもスピンコントロールを重視しているのがわかる。FWは3Wだけで、アイアン型UTと2本のロングアイアン、合計3本をバッグに入れている点はパワーヒッターらしい。

「3Iと4Iはノーメッキで塗装が剥げてハードそうな見た目(笑)ですが、(5I以降の)マッスルバックよりも実は簡単なアイアンで、やさしく上げられるので使っています」

画像: 3Iと4Iは複合ヘッドのAPEX TCB 。3UTはXフォージドUT。この3本から1本抜いてプレーする

3Iと4Iは複合ヘッドのAPEX TCB 。3UTはXフォージドUT。この3本から1本抜いてプレーする

「XフォージドのUTは、アイアンからの流れで同じ感覚で打てて方向性も取りやすく、ある程度スピンも入るので重宝しています」

2本のロングアイアンは、複合ヘッドのAPEX TCB 。3Iと3Wの間は、XフォージドUT。たいてい、この3本からコースに合わせて2本を選んで試合に挑んでいる。

5I~PWは、2018年モデルのAPEX MBをベースにしたツアーバージョンのマッスルバック。スピン性能、操作性、抜けの良さが抜群とのこと。

画像: 5I~PWはAPEX MB ツアーバージョン。シャフトはDG EXツアーイシューのX100

5I~PWはAPEX MB ツアーバージョン。シャフトはDG EXツアーイシューのX100

パターはジョン・ラームと同じヘッド、同じインサート

パターはホワイトホットOG ロッシーS プロトタイプ。元々は通常仕様のホワイトホットインサートのロッシーSを使っていたが、少し打感を硬くしたかったことと、ジョン・ラームが使用していたことから、昨年の東海クラシックから、このマイクロヒンジインサート仕様へスイッチ。

画像: ホワイトホットOG ロッシーSプロト。通常仕様はホワイトホットインサートだが、これはマイクロヒンジインサートでJ・ラームとお揃い

ホワイトホットOG ロッシーSプロト。通常仕様はホワイトホットインサートだが、これはマイクロヒンジインサートでJ・ラームとお揃い

スピンが入るギアを重視する河本だが、ボールはロングショットで風に強いクロムソフトX LSを使っている。特殊なカバーによりショートゲームでは高いスピン性能を持つボール。

「パターはともかく、ドライバーからウェッジまでイメージしたスピンがその通りに入ってくれるかが、僕のクラブ選びのポイントなんです」

クラブもボールもすべてキャロウェイ
1W/パラダイム♦♦♦(9度)・ベンタスブラック(6TX)
3W/パラダイム♦♦♦T 3HL(16度)・ベンタスブラック(8TX)
3U/XフォージドUT(2108)(18)・AMTツアーホワイト(X100)
3I・4I/APEX TCB アイアン・DG EXツアーイシュー(X100)
5I~PW/APEX MB ツアーバージョン・DG EXツアーイシュー(X100)
AW・SW/JAWS RAW プロト(48・54度)・DG EX ツアーイシュー(X100)
LW/JAWSプロト(60度)・DG EXツアーイシュー(X100)
PT/ホワイトホットOG ロッシーSプロト(3度)・ブラックコードタイプ
BALL/クロムソフトX LS
※この中から1本抜いてプレー(スペックは編集部調べ)

※2023年7月18日号より(PHOTO/Shinji Osawa、Hiroyuki Okazawa)

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