ドライバーはロースピンよりもスピンが入るほうが曲がらない
河本力が握るドライバーは、ロフト9度のパラダイム♦♦♦。シャフトはベンタスブラック。フレックスは超硬のTXだが、重量は60グラム台で、河本のパワーからするとやや軽めのスペックといえそうだ。
「ドライバー選びのポイントはスピンが入るかどうかです。スピンが入ったほうが曲がらないので、そこを重視しています」と本人。
一般的に、弾道はロースピンのほうが直進性が高く風にも強いと言われる。しかし、河本の場合はスピンが入ったほうが、左右の曲がりや弾道の高さ・強さなど、球筋を管理しやすく、安心して打っていけるというわけだ。こういった考えは、十分な飛距離を持っているPGAツアーの飛ばし屋にも、実は多い。
3Wもスピンを重視してロフトは16度
3Wはパラダイム♦♦♦Tの3HL。ロフト16度を選んでいるのも飛距離一辺倒よりもスピンコントロールを重視しているのがわかる。FWは3Wだけで、アイアン型UTと2本のロングアイアン、合計3本をバッグに入れている点はパワーヒッターらしい。
「3Iと4Iはノーメッキで塗装が剥げてハードそうな見た目(笑)ですが、(5I以降の)マッスルバックよりも実は簡単なアイアンで、やさしく上げられるので使っています」
「XフォージドのUTは、アイアンからの流れで同じ感覚で打てて方向性も取りやすく、ある程度スピンも入るので重宝しています」
2本のロングアイアンは、複合ヘッドのAPEX TCB 。3Iと3Wの間は、XフォージドUT。たいてい、この3本からコースに合わせて2本を選んで試合に挑んでいる。
5I~PWは、2018年モデルのAPEX MBをベースにしたツアーバージョンのマッスルバック。スピン性能、操作性、抜けの良さが抜群とのこと。
パターはジョン・ラームと同じヘッド、同じインサート
パターはホワイトホットOG ロッシーS プロトタイプ。元々は通常仕様のホワイトホットインサートのロッシーSを使っていたが、少し打感を硬くしたかったことと、ジョン・ラームが使用していたことから、昨年の東海クラシックから、このマイクロヒンジインサート仕様へスイッチ。
スピンが入るギアを重視する河本だが、ボールはロングショットで風に強いクロムソフトX LSを使っている。特殊なカバーによりショートゲームでは高いスピン性能を持つボール。
「パターはともかく、ドライバーからウェッジまでイメージしたスピンがその通りに入ってくれるかが、僕のクラブ選びのポイントなんです」
クラブもボールもすべてキャロウェイ
1W/パラダイム♦♦♦(9度)・ベンタスブラック(6TX)
3W/パラダイム♦♦♦T 3HL(16度)・ベンタスブラック(8TX)
3U/XフォージドUT(2108)(18)・AMTツアーホワイト(X100)
3I・4I/APEX TCB アイアン・DG EXツアーイシュー(X100)
5I~PW/APEX MB ツアーバージョン・DG EXツアーイシュー(X100)
AW・SW/JAWS RAW プロト(48・54度)・DG EX ツアーイシュー(X100)
LW/JAWSプロト(60度)・DG EXツアーイシュー(X100)
PT/ホワイトホットOG ロッシーSプロト(3度)・ブラックコードタイプ
BALL/クロムソフトX LS
※この中から1本抜いてプレー(スペックは編集部調べ)
※2023年7月18日号より(PHOTO/Shinji Osawa、Hiroyuki Okazawa)