PGAツアーのアジア圏マーケティングディレクター、コーリー・ヨシムラさんによるツアーホットライン。今回は、8月10日にフェデックスセントジュード選手権で開幕する、ツアー最後の3戦、プレーオフシリーズについて。
画像: 昨年最終戦のツアー選手権では、最後の18ホールでスコッティ・シェフラーとの6打差をひっくり返し、通算21アンダーで優勝したローリー・マキロイ。2007年に開始されたプレーオフシリーズ3回目の年間王者、ボーナス1800万ドル(約25億円)を手にした

昨年最終戦のツアー選手権では、最後の18ホールでスコッティ・シェフラーとの6打差をひっくり返し、通算21アンダーで優勝したローリー・マキロイ。2007年に開始されたプレーオフシリーズ3回目の年間王者、ボーナス1800万ドル(約25億円)を手にした

2007年にプレーオフシリーズが創設されてから、一度も欠かさずプレーオフ進出を果たしてきたアダム・スコットのポイントランクは、全英オープン終了時点で80位。このままではトップ70に出場が許される第1戦への進出も危うい状況です。

もうひとり心配なのが全英オープン初日に82を叩いて予選落ちしたジャスティン・トーマス。現時
点(全英終了時点)のポイントランクは75位。ツアー15勝を誇る2017年の年間王者がプレーオフ初戦出場不可の危機に瀕しています。春先まではトップ10入りが3回ありましたが、6月のビッグイベント、メモリアルトーナメンと全米オープンで予選落ち。その頃から歯車が狂い「プレーオフに出るために出場するしかない」と参戦したロケットモーゲージクラシックでも予選落ち。とにかくパッティングのスタッツがマイナスを示して全体の158位と、持ち前のショット力を台無しにしているからです(結局、レギュラー最終戦で追い上げたもののアダム・スコットはランク72位、ジャスティン・トーマスは71位と2人ともプレーオフ出場を逃してしまった)。

画像: 9年連続のプレーオフ出場を逃したジャスティン・トーマス。パットの不調が最後まで響いた

9年連続のプレーオフ出場を逃したジャスティン・トーマス。パットの不調が最後まで響いた

さらに松山英樹選手にも黄信号が灯っています。全英終了時点で54位と初戦の出場は確実ですが、2戦のBMW選手権に進めるのは上位50名。さらに松山選手が目下最長の9シーズン連続進出を決めているツアー選手権の出場枠は30人。(松山は現時点のランク57位でプレーオフへ進出)

10年連続トップ30入りするためには、プレーオフの初戦と2戦目で、それぞれ結果を出さなくてはなりません。ジョーダン・スピース? おそらく彼は心配ないでしょう。とはいえシーズン序盤でトップ10を重ねて一時14位だった順位が、現在は31位とツアー選手権に進むにはギリギリ。

今季復活したファウラー(9位)やジェイソン・デイ(11位)は、余裕を持ってのプレーオフ進出です。昨年のプレーオフシリーズでは、2戦目を終え圧倒的有利だったスコッティ・シェフラーをツアー選手権で破ったローリー・マキロイが3度目の年間王者に輝きました。果たして今年はどんなドラマが待ち受けているのでしょうか。

※週刊ゴルフダイジェスト2023年8月15日号より(ARRANGE/Mika Kawano、PHOTO/Blue Sky Photos)※PGAツアーはBSJapanext(BS放送)でライブ中継が見られます

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