タイガー、松山英樹が長く愛用し、世界中のゴルファーから憧れられるパターブランド、スコッティキャメロンの魅力を追いかける新シリーズ【キャメロンマニア宣言】。
画像: 今年3月に登場した『SUPER SELECT(スーパーセレクト)』シリーズの『ニューポートプラス』。従来の『ニューポート』に比べ、フランジがわずかに広いデザインとなっている

今年3月に登場した『SUPER SELECT(スーパーセレクト)』シリーズの『ニューポートプラス』。従来の『ニューポート』に比べ、フランジがわずかに広いデザインとなっている

プロローグ~とにかくこれが好きなんだ

ボクたちは、スコッティキャメロンが好きだ。どこが好きかなんて聞かれても、ひと言では説明し切れない。とにかく、キャメロンが大好きなのだ。何といっても、キャメロンは格好がいい。デザインも仕上げもロゴも、グリップやヘッドカバーまでも、マニア心を見透かし、くすぐり、誘うかのように可愛く、カッコいいのである。世界中のプロが愛用しているのも大きな魅力と言えるだろう。タイガー・ウッズや松山英樹が使っていると思うと、それだけでカップに入りそうな気がしてくるから不思議だ。

ちょっと高くて気軽には買えないけれど、それもまたいい。高級時計のようなステータスを感じるし、苦労して手に入れるものほど、そこに注ぐ愛情は深くなる。何とかして手に入れたい。それを使ってプレーをしたい。いや、何なら見ているだけで楽しい気分にさせてくれる。それが、ボクたちにとってのスコッティキャメロンなのだ。

だから……。ボクたちはもっとスコッティキャメロンのことを知ろうと思う。この企画を通じて情報を集め、その魅力や性能に迫り、もっとキャメロンに詳しくなろうと思う。誰に何と言われようと構わない。スコッティキャメロンが一番なんだと言い切れる。キャメロンマニアのキャメロンマニアによる、キャメロンマニアのための企画。それが、『キャメロンマニア宣言』だ。

画像: SCOTTY CAMERON。1962年カリフォルニア生まれ。幼少期から父にクラブ作りを学び、86 年にレイクック社に入社、91年に独立、パター職人の道へ。93年ベルンハルト・ランガーが彼のパターでマスターズに優勝。以降、タイガーほか世界中で多数の優勝に貢献

SCOTTY CAMERON。1962年カリフォルニア生まれ。幼少期から父にクラブ作りを学び、86 年にレイクック社に入社、91年に独立、パター職人の道へ。93年ベルンハルト・ランガーが彼のパターでマスターズに優勝。以降、タイガーほか世界中で多数の優勝に貢献

マニア心を刺激するスコッティのこだわり

スコッティキャメロンの人気は、陰りを見せない。もちろんほかにも売れているパターはある。しかし、モデルによってプレミア価格がつき、中古市場が品薄になるほどのパターはほかに見当たらない。では、なぜキャメロンはここまでのナンバーワンブランドになり得たのだろう?

ギアライターの高梨祥明氏は以下のように分析する。「スコッティキャメロンの最大の魅力は、デザイナーであるスコッティ氏と、使い手であるプレーヤー(あるいはコレクター)の、道具に対する理想が一致していることにあると思います。製品パフォーマンスにおいては手抜きの一切ない本物であり、カスタマイズが重視され、それゆえに希少性が極めて高くなっている。"作りたいパター"と、"使いたいパター"とが完全に一致しているのです」(高梨・以下同)

スコッティは削り出しパター(ステンレスや軟鉄などの金属の塊/インゴットから削り出すことで製造されたパター)を世に定着させた第一人者だが、同じ機械加工で作られていても、そのパターには他ブランドと異なる大きな特徴があるという。

「それは、ヘッドの随所に見られる美しく立体的な曲線です。特にフランジやトップラインの膨らみは、複数の掘削ドリルを使い分け、複雑なプログラミングを行わなければ実現できないもの。通常ならば単一のドリルで平面的に削ってしまうところを、スコッティは一切の妥協なく、量産品も含めて時間をかけて美しい曲線に仕上げているのです」

なぜ、そこまでこだわるのか? それはスコッティが、機能と美しさを兼ね備えた完成度の高い製品を作りたいと考えているからだ。そのこだわりが、プレーヤーの"使いたい"という感情を刺激すると、高梨氏は分析する。「そもそも鋳造(金属を鋳型に流し込んで成形する製造法)で作られたピン・アンサーなどのフォルムを削り出しで再現するのは非常に難しいこと。そこに挑戦し、オリジナルのクオリティ(精度・デザイン・フィーリング・カスタマイズ性)を超える『ニューポート』を完成させた。それはマニア気質だからこそ、こだわり抜けた結果なのです」

キャメロンのなかでも、長く人気を保っている『ニューポート』は、稀代の名器・ピンの『アンサー』を原型としている。そのオリジナルをしのぐ人気を獲得できた背景には、性能にも、美しさにも妥協を許さない、職人としてのスコッティの姿勢があったのである。

※週刊ゴルフダイジェスト2023年8月22・29日合併号、9月5日号より(ILLUST/Takeshi Shoji、PHOTO/Takanori Miki)

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