ショットの悩みはギアでカバー。1/4インチ長尺でスピンを入れる
阿久津未来也は、タイトリスト契約。14本中13本が同社のギア。ドライバーはTSR3にベンタスTRブルーを挿す。ロフトは大きめ11度で、そのTSR3をネック調整でさらに11.75度まで寝かせている。振り心地のよいベンタスTRブルーを45.5インチ設定で使っている。
「このドライバーのように、ロフトは大きめ、シャフトは長め、がクラブ全体のコンセプトです」と本人が話す通り、それはアイアンにも通じている。アイアンは6I~9Iがタイトリスト620CB 。5IがニューT200。「ショットに関して、人よりもスピン量が少ないという悩みを抱えているのですが、このCBと、番手ごとに重量がフローしていくAMTツアーホワイトを標準よりも1/4(0.25)インチ延ばして使っています。このスペックはうまくはまりました」。ストロングロフトではない620CBと長尺効果で、強く振らなくてもヘッドスピードが上がり、そのぶんスピン量が増えるという仕組み。ピンを狙うアイアンで、“強く”振らずに“コントロール”しながらも、狙いどころへ止めるに十分なスピン量が確保できる点が実戦的な武器になったわけだ。
5Iは2年前からT200、今回も新しいT200にすんなりスイッチ。「高く上がる中空ヘッドの5Iはやさしくて手離せません」。この5Iも1/4インチ延ばした38.25インチにしている。
ウッドは数年前から3Wを入れずに1W・4W・7Wの3本態勢だ。「1Wとの次は3Wではなく4W、そいて21度の7Wが基本の流れです。フェアウェイウッドはブリヂストンさんの新しいB1 STを打ったら感じが良くて、5Wのロフトを立て、シャフトを少し延ばして4W的に使えるように組んでもらいました。ティーショットではなく、フェアウェイから使う実用派の一本です。7Wはやさしく飛ばせるTSR2で、実はこれも少し延ばしているんです。どのクラブも、大きめのロフトでスピン量と高さを確保しつつ、シャフトを長めにして飛距離を出す。一貫した工夫です」
キャメロンのパターは12年モノ
最後に、最も長く使っているのがスコッティキャメロンのパターだという。「愛着を持って、こだわって使っているのがこのパターで、高校2年からもう12年目です。上から見た顔に一目ぼれしました。こんなに据わりのよく、バランスのいい顔ってあるんだと思って。最初はこの銅板インサートの良さはわからなかったのですが、使っているうちにソフトで食い付く打感が好きになって、今はこれ以外考えられません」。ボールはタイトリストプロV1x。飛距離も大事だが、「ショートゲームやパットでの音を第一に選んでいます」と話した。
阿久津未来也の14本
1W/TSR3(11.75度)・ベンタスTRブルー(45.5インチ/6-X)
5W(4W)/ブリヂストンB1 ST(17度)・ベンタスTRブルー(42.5インチ/7-X)
7W/TSR2(21.75度)・ベンタスTRブルー(42インチ/8-X)
5U/TSR2(24度)・ベンタスブラックHB(40インチ/9-TX)
5I/T200(25度)・AMTツアーホワイト(38.25インチ/X100)
6I~9I/620CB・AMTツアーホワイト(X100)
GW~AW/ボーケイデザインSM9(46度・50度)・DGツアーイシュー(X100)
SW/ボーケイデザインSM9(54度)・DGツアーイシュー(S300)
LW/SM9プロト(60度)・DGツアーイシュー(S300)
PT/スコッティキャメロン ニューポートプロト(3度)
BALL/プロV1x
※スペックとスタッツは編集部調べ(9月27日時点) ※ネック調整で1Wは11度→11.75度、5Wは18度→17度、7Wは21度→21.75度
※週刊ゴルフダイジェスト2023年10月3日号より(PHOTO/Tadashi Anezaki)