日本女子オープンの翌週ではあるが、(出場者リストには)人気女子プロがめじろ押しだ。日本女子オープンでメジャー3勝目を挙げたばかりの原英莉花。ディフェンディングチャンピオンの小祝さくら。全米女子オープン覇者、久しぶりに日本の試合に出る笹生優花。これまた久しぶりにレギュラーツアーへ出場する宮崎出身の人気プロ、三浦桃香。
そして、2015、2016年の賞金女王で、日本ツアーから一線を退く宣言をしているイ・ボミ。6月のアース・モンダミンカップ以来のツアー出場だ。本大会の歴代チャンピオンの1人でもある。
それにしても、彼女の周りには常にギャラリーがたくさんいる。富士山の見える練習場から始まり、1番ホールへとファンの行列は続く。6番パー3、この日初のバーディで、「ナイス!」の声援が響いた。ボランティアでハーフの休憩所の前を担当する茅野昌之さんは、「急に人が増えたと思ったら、ボミちゃんが来ました。さすがです。コロナ禍、ツアーを見られなくて、ボランティアをはじめました。いい運動になるし、プロにも会える。ラウンドも好きですが、本業の仕事を休めさえできれば最高の楽しみですよ。明日か、明後日は、スコアボードを持てるかな……」。イ・ボミはもちろん、先週のチャンピオンの原英莉花、そして、三浦桃香、(今週はいないが)西村優菜“推し”だそう。
そして最終の18番ホール。グリーン奥の坂道の上で、ホールアウトしたイ・ボミを迎えるファンたち。数メートル先まで、花道はつづく。「ボミちゃん、ありがとう」「ボミちゃん、明日も頑張って」。ホンマのキャップ、ボミちゃんバッジなど、控えめだけど可愛いファンクラブのグッズが、キラリと光る。「みんな同じ目的だから、みんなすぐ親しくなるんです」。ファンを大切にするイ・ボミの想いは伝わっている。長い花道は、皆でつくり上げるボミちゃん狂騒曲を奏でながら、今日から3週間(富士通レディース、NOBUTA GROUPマスターズGCレディース)、続いていく……。
※10月17日発売号の週刊ゴルフダイジェストで、「ありがとう、イ・ボミ」特集を掲載します。