正式発表されたばかりのキャロウェイ『パラダイム Ai スモーク』。ドライバーに関しては、「MAX」「MAX D」「♦♦♦(トリプルダイヤモンド)」「MAX FAST」の4モデルがラインナップされている。特に投影面積が小さいロースピンモデルの「♦♦♦」は、前作パラダイムでもプロ、上級者からの評判がすこぶる高く、『パラダイム Ai スモーク』でも、ザンダー・シャウフェレをはじめ、多くの選手が「♦♦♦」を手にしている。
ザンダー・シャウフェレは「パラダイム Ai スモーク ♦♦♦」をチョイス
そんな中、エミリアーノ・グリジョのクラブ調査の時に手が止まった。あれ？ こんなモデル見たことない……。そう、グリジョのドライバーには、♦♦♦の下にしっかりと“MAX”の文字があるのだ。
アルゼンチン出身のエミリアーノ・グリジョは「♦♦♦ MAX」を現在調整中
疑問を抱えながら他の選手の調査も進めると、今度はアダム・ハドウィンも同モデルがバッグにインしているではないか。アメリカ本国のキャロウェイのWEBサイトにも出ていないし、見た目には、シャウフェレらが使う『♦♦♦』と違いがわからない。さっそくキャロウェイのツアーレップに聞いてみた。
「『♦♦♦ MAX』ですか。確かに使っている選手がいます。よく見てもらえるとわかりますが、『♦♦♦』に比べて形状が後方にストレッチしていて、フットプリント（投影面積）がほんの少し大きいんです。フェースもわずかにシャロー（薄い）。でもいわゆる洋なし形状で、上級者が好む顔つきは踏襲しています。内部構造については、『♦♦♦』とまったく一緒。形状的にやさしさを加えたモデルです」
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そう思って、ハドウィンの2本のドライバーを改めて見比べると、言われれば確かに「♦♦♦ MAX」のほうが、少しワイド感があるのが見て取れる。
鉛で見えづらいが、左が「♦♦♦」、右が「♦♦♦ MAX」。ロフト違いのものでそれぞれ調整
上級者が好む洋なし形状はどちらも同じ（左：♦♦♦、右：♦♦♦ MAX）
ちなみにハドウィンは、「♦♦♦」は、ロフト10.5度。ウェイトは前12ℊ、後ろ6ℊ。一方の「♦♦♦ MAX」のほうは、ロフト9度のヘッドを1度アップして10度に。ウェイトは前10ℊ、後ろ5ℊという調整。この辺りは自分の求める打ち出し角やスピン量、球筋などを実現するため、それぞれのヘッドでそれに近づけるべく、細かな調整を試みているのだろう。
キャロウェイは、限定のツアーモデルを追加発売するケースがあるが、これまでは「♦♦♦」のような浅重心系のモデルをさらにとがらせたものを投入することが多かった。しかし、今度の「パラダイム Ai スモーク」は、逆にマイルド傾向にある「♦♦♦ MAX」が追加されるのだろうか。その結論は現時点では確認できないが、「『♦♦♦』を使いたいけど手ごわいから……」というゴルファーにとっては、思わず期待したくなる動向だ。
PHOTO/Blue Sky Photos
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