冬のラウンド後に入浴せずそのまま帰るゴルファーは多いが、実は入浴は疲労回復の手助けとなる。入浴することで、ラウンドの疲労を解消し“スッキリ”した状態で帰路につくことができるという。そこで、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの資格を持つ久保田武晴トレーナーにリラックス効果のあるお風呂の入り方を解説してもらった。
画像: 冬場のゴルフ場の入浴法をチェック(写真はイメージ)

冬場のゴルフ場の入浴法をチェック(写真はイメージ)

冬ゴルフは「体のこわばり」と「乳酸の滞留」を入浴で解消

夏のように大量に汗をかくわけでもないのに、なぜか冬場のラウンドは疲れる。どうしてだろうか、専門家の久保田武晴トレーナーに聞いてみた。

「寒くなると血流量が下がることで関節周辺の筋肉や靭帯などが硬くなり、その結果、体がこわばり疲れます。血流が低下すると、体内に乳酸などの老廃物が滞留しやすくなってしまうのも疲れる原因のひとつです」(久保田武晴トレーナー) 

ラウンド後の疲労感の原因である「体のこわばり」と「乳酸の滞留」は入浴で解消できるという。

「入浴し冷えた体温を高めることで毛細血管の血流量を増やすと、深部体温が上がり筋肉の動きが良くなります。血流と代謝が上がり、血管のポンプアップ効果が促進されると、滞留した乳酸などの老廃物が流れ、疲れが早く取れやすい状態になります」

帰りの運転で眠くならないゴルフ場入浴法

次に、運転して帰る人に「眠気」を誘発しない入浴法を。

「温かいお風呂に入り、毛細血管が広がると自律神経の副交感神経が優位になり、入浴後に眠くなります。さらに、全身を湯船に浸す全身浴は水圧によって、体に負担がかかり疲れてしまうことも」 

そこで眠気を誘発せずに疲れを取る入浴法だが、

「プロアスリートは試合後にまず冷水で代謝を下げてから、その後に風呂に入る。これを繰り返します。血管の開閉動作で、収縮動作を繰り返し、疲労物質の心臓への戻りが良くなることで、疲れが取れやすい状態になりますが、一般ゴルファーは、最初に3分間湯に入る、次に冷水シャワーを下半身に30秒ほど浴びる、を繰り返すのがお勧めです。最後は冷水シャワーで終え、『冷たい!』と感じることです。毛細血管を締め、副交感神経から交感神経へスイッチを転換し、帰りの運転で眠気を誘発しない状態にするんです」 

画像: ゴルフ後に疲労感が残る「体のゆがみ」をお風呂で解消しよう(写真はイメージ)

ゴルフ後に疲労感が残る「体のゆがみ」をお風呂で解消しよう(写真はイメージ)

また、ゴルフ後に疲労感が残る意外な原因が、「体のゆがみ」だ。

「ゴルフのスウィングは一方向なので体にゆがみが出やすくなります。背骨が自律神経の通り道なので、このゆがみ、いわゆる猫背の状態を正さずねじれた状態でいると自律神経の働きが鈍り、食欲や睡眠の質が低下して疲労が蓄積します」 

冬場に起こるこむら返り

帰りの運転中に起こると大変な、ふくらはぎや足裏の痙攣「こむら返り」の主な原因は、体内のミネラルなどの電解物質が不足することだが、体のゆがみが原因で疲労が蓄積しやすくなり、起こるものが多い。

「冬場に起こるこむら返りは、血流量が下がり筋肉が硬くなった結果、起こるものが多いです。血流量の低下は寒さによるもののほかに、背骨や骨盤のゆがみにより血管や神経が圧迫され、筋肉が収縮することでも起こります。クルマで行く方は、ゴルフ場で入浴して血流量を増やし、体のゆがみを矯正して疲労を取った状態で帰りの運転を始めるのがいいと思います」 

風呂場の鏡を背にして立ち、左側と右側から振り向いて片側の体が大きく見えた場合は体にゆがみがあることになる。

「ストレッチはお風呂の中で体が温まった状態でやると、血流が良くなった状態で、柔軟性が上がっているので、ケガの予防にもつながります。体のゆがみを矯正する代表的なストレッチは、半身だけ浴槽に浸かった状態で座り、お風呂の縁に背中をつけ上半身を振り向くようにしてひねり、浴槽の縁を両手でつかんでしばらく腰を伸ばします。左右のひねりづらいほうを入念にストレッチすることで体のゆがみを矯正します」 

疲労回復に効果的な入浴法

最後に、疲労回復に効果的な入浴法を紹介してもらおう。

「足湯や手湯で体の末端を温めると温かい血液の循環で体が温まる。時間のない帰り際やスタート前に、洗面台に栓をしてお湯を張り両手を30秒浸ければ効果が出ます」 

次にシャワー浴の効果だが、

「シャワーは、マッサージ効果もあり、短時間で血流が良くなります。水圧で体に刺激を与えると交感神経が優位になり、体が目覚め深部体温上昇の効果もあります」 

冬こそラウンド後は入浴を。

お風呂でできる”ゆがみ解消”ストレッチ

画像: 手と腕(左)、肩のストレッチ

手と腕(左)、肩のストレッチ

手と腕:疲労した筋肉の部位を押さえ手を上下に10 回ほど動かすと筋肉が上手く動く(滑走する)。

肩:手首を外側に向けて壁に手のひらをつけ腕を伸ばす。

片方10 秒ずつ両腕を伸ばす。

画像: 腰(左)と肩甲骨のストレッチ

腰(左)と肩甲骨のストレッチ

腰:両方の腰をひねり、可動域を確かめる。ひねりにくいほうを重点的にやり、左右のゆがみをとる。

肩甲骨:壁に向かって立ち、両手を高い位置に付ける。

そのまま腕も壁に付けながら腰を伸ばす。

お風呂場でストレッチ

画像: ふくらはぎストレッチ(左)と脚ストレッチ

ふくらはぎストレッチ(左)と脚ストレッチ

ラウンド後の帰路で渋滞にはまり、ブレーキを踏んだり離したりを繰り返すとふくらはぎにテンションがかかり、運転中に足がつってしまうという人も少なくない。ストレッチで解消しよう。

ふくらはぎ伸ばし:5㎝程度の段差に足をのせ、かかとを下に落とす。ふくらはぎを伸ばし、血流を上げて、乳酸を流しやすくする。

脚ストレッチ:両脚をクロスして、上半身をゆっくりと前に倒す。通常の前屈よりも、ふくらはぎをより強く伸ばす効果がある。

TEXT/Masaaki Furuya

PHOTO/HidetakaYamada、Akira Kato

※週刊ゴルフダイジェスト2024年1月2日号「疲労回復のためのゴルフ場のお風呂の入り方」より

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