稲見萌寧の米LPGA2戦目は「LPGAドライブオン選手権」。すでに初日は3バーディ、3ボギーのイーブンパーで42位タイで終えているが、今週の稲見のコンディションを現地にいる柳橋章徳コーチに聞いた。
画像: 稲見のスウィングを調整する柳橋コーチ(提供写真)

稲見のスウィングを調整する柳橋コーチ(提供写真)

スウィングがマッチして体幹も使えるように

先週のレークノナG&CCは本当に綺麗な仕上がりだったので、それに比べるとブレイデントンCCはベトナムやタイにあるコースみたいに、芝はバミューダで粘っこい感じですし、所々芝が剥げていたり、ディボットあとが残っていたりと、クルマで数時間の距離ですが、ぜんぜん違いますね。また、違うといえば気温がかなり違います。先週は朝の気温が2~3度で寒さを感じるなかでのラウンドでしたが、こちらは20度台後半の気温です。

コース自体は結構開けていて、フェアウェイも広く、林とかもそんなに多くないので、池でセパレートされているホールもあります。極端ですが、KOSHIGAYA GOLF CLUBみたいなイメージです。メンテナンスも先週に比べるとかなり落ちるので対応力が試されるなと思っています。

画像: 気温も高く、ラウンドしやすい環境だという

気温も高く、ラウンドしやすい環境だという

先週もお話ししましたが、やはりアメリカのコースはグリーンの傾斜が強いですね。スピードもそこそこ出ていますが、先週との違いは、先週のほうが最高のメンテナンスだったので、最後に滑っていくイメージでしたが、今週は純粋に傾斜に対して対応が求められています。グリーン周りの芝も先週とは違うので、そこも試されているのかなと。

先週も途中からパッティングの調子が上がってきたので、今週は引き続きそのイメージで入れそうです。外的意識を高めて、そっちのほうに頭を切り替えるトレーニングを取り入れているのですが、本人もあっているっぽくて。その考え方のほうがタッチは合うといっています。

先週の試合中に少しスウィングが変わった印象を受けたかもしれませんが、急に取り組んだわけではなく、オフの課題で、いろいろな方法を試しながら、いま調整しているところです。

先週もショット自体はよかったのですが、萌寧は胸郭の運動量が減ってくると、テークバックで手が走っちゃう癖があり、どうしてもひじが体の前側に入ってこなくて、球が押せなかったり、右に抜けたり、フェースを球が滑る球が出てしまうのです。練習日に、それが出始めていたので、今日はそこを調整してきました。本人もあのスウィングは気に入っているのですが、完璧とはいわなくて(笑)

調整方法としてはテークバックのスピードを早めることをしてきました。そのおかげで上半身と下半身の捻転差が出ますので。そして、早い段階で左足の踏み込みの態勢を作っていくイメージです。足の踏み込みがいい感じになっているのは、オフのトレーニングのおかげでしょう。

萌寧は、体幹自体はあるのですが、使えていない部分もありました。そこをどう使えるようにするのかとトレーニングしてきたので、いまは上手くいっています。具体的には腹横筋(背中辺りにある筋肉)を意識することで、足の裏まで神経が通り、体幹が上手く使えるようになりました。

今週もコンディションは悪くないと思います。グリーン周りというか、もうパッティングだけなんで、パッティングで流れを作れれば、ですね。先週もずっとそんな感じで、パターがとにかく、とにかく外れて。それでショットまで悪くなるのが彼女の“あるある”。それだけが心配ですが、今週も楽しみは楽しみです。

画像: 「ツアーバスがめちゃくちゃ大きくて、日本の倍くらいあります。『Qi10』にスイッチしているプロが多く『ステルス2』をそのまま使っている人はほとんどみないですね」(柳橋コーチ)

「ツアーバスがめちゃくちゃ大きくて、日本の倍くらいあります。『Qi10』にスイッチしているプロが多く『ステルス2』をそのまま使っている人はほとんどみないですね」(柳橋コーチ)

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