2016年からグローブライドは”やさしさ”と”飛距離”にフォーカスした「AKA」シリーズを展開しています。2024年、6代目となる『オノフ アイアン AKA』を2年振りにモデルチェンジしました。今回のモデルチェンジでどこが変わったのか? クラブ設計家の松尾好員氏は、「継承されている部分と進化した部分がある」と分析。松尾氏が計測した実測値ヘッドデータを基に『AKA』アイアンを検証してみた。
画像: 【試打クラブスペック】7I ●ロフト角/28度 ●ライ角/62.5度 ●価格(税込)/12万1000円(6I~9I+PW・5本セット)※すべてメーカー公表値

【試打クラブスペック】7I ●ロフト角/28度 ●ライ角/62.5度 ●価格(税込)/12万1000円(6I~9I+PW・5本セット)※すべてメーカー公表値

飛び系の『AKA』は健在!

GD グローブライドから2年ぶりに発売された『オノフ アイアン AKA』を前作と比較しながら分析してもらいます。『AKAシリーズ』は“やさしさ“と“飛距離“を考えたクラブ設計をしていると言いますが、新作『AKA』アイアンから何を感じましたか?

松尾 7番アイアンのヘッドデータ(実測値)を比較すると前作から継承されている部分、今作で進化した部分が見えました。

GD 継承されている部分は具体的にどのデータから感じられましたか?

松尾 継承されている部分は2つあります。1つはリアルロフト角です。前作と比較すると前作が7番で28.0度、今作が28.2度に設定されていました。ロフト角を立たせることでスピン量を抑えてボール初速を向上させることを狙っていると感じます。加えてフェース素材に反発力が高いマレージング鋼が使われているので、飛距離を追い求めた設計になっていると言えるでしょう。
2つ目はバウンス角です。前作が1.0度、今作が1.4度と小さい設定です。バウンス角だけでなく(ヘッドをトウ側から見ても)凹凸が少なく、平らなソール形状になっています。

GD バウンス角を小さく設計している理由は何が考えられますか?

松尾 これはリアルロフト角が立っている理由に関係するのですが、ストロングロフト設計でバウンス角を大きく付けると、ソールが跳ねてインパクトでロフトがさらに立ってしまい、打ち出し角が低くなり飛距離が稼げなくなります。『AKA』アイアンのように小さいバウンス角にすることで、ロフトが立ちすぎることなく飛ばすことができます。

画像: 左が前作、右が今作。凹凸の少ない平らなソール形状は継承されている

左が前作、右が今作。凹凸の少ない平らなソール形状は継承されている

GD 飛距離にこだわっているアイアンだからリアルロフト角とバウンス角が関係しているのですね。では前作と変わった部分について教えてください。

松尾 スイートスポットの位置です。前作はヒール側に寄っていたのですが、今作はフェース中央寄りになっています。この変化は計測ヘッドのシールを見てもらうとわかりやすいと思います。また重心距離にも表れていて前作が41.2ミリ、今作が42.0ミリと長くなっています。

画像: 上が前作、下が今作の重心位置。今作は中央寄りになっている

上が前作、下が今作の重心位置。今作は中央寄りになっている

GD 前作でヒール側にあったスイートスポットが中央に移動したことで、トウ寄りに球をヒットする癖があるゴルファーに良さそうですね。総括するとどんなゴルファーにおすすめですか?

松尾 ストロング設定のロフトと小さいバウンス角、スイートスポットの位置から考えると、インサイドアウト軌道でソールを滑らせて飛ばしたいゴルファーに良いでしょう。

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