スコットランドにあるR&Aのクラブハウスが100年ぶりに大改修を行い、このほど完成した。
画像: 22年全英オープンの開催コースだった聖地セントアンドリュース。1番ホールのティーグラウンド後方の建物がR&Aのクラブハウスだ(撮影/姉崎正)

22年全英オープンの開催コースだった聖地セントアンドリュース。1番ホールのティーグラウンド後方の建物がR&Aのクラブハウスだ(撮影/姉崎正)

同ハウスは世界のゴルフ界で最も有名で、建築家ジョージ・レイの手により1854年に造られた。

外観は誰でも目にすることができるが、内部がどうなっているか見ることができるのは、会員とそのゲストのみ。会員は世界に1900名おり、会員とゲストのみがクラブハウスへ入館できるのだ。

そのクラブハウスが建物を拡張し、新施設を導入した改修工事が4月29日に完了。最後の改修工事が1924年だったから、100年目の大改修となった次第である。

今回の改修の目玉は、なんといっても女性会員の施設、ロッカールームなどを拡張・新設することだった。

2014年9月、クラブは女性会員の受け入れに賛成票を投じた。そして翌年にはアン王女、ローラー・デービース、アニカ・ソレンスタムなど7名の女性名誉会員が発表された。

その後、レディ・ボナラックがクラブメンバーとして試合に参加した最初の女性会員となった。

男女平等の波はマスターズを開催するオーガスタナショナルGCから始まり、聖地R&Aにも変革をもたらした。

1754年、リーズに生まれた「ジェントルマンゴルファーズ・アンド・リーズ」という男性だけのクラブは、300年の時を経て終焉を迎えたのである。

また今回の改修工事では他の施設、伝統的ラウンジやメンバーズショップ、トロフィルーム、コンシェルジュデスクなどが新設された。

「これで年々増加する会員に対応でき、プロおよびアマの選手権を開催する要件を満たすことができました。今回の改修工事の最大の目的は、今後の女性会員の増加を見据えてのことです」(R&A最高責任者のマーティン・スランバース氏)

R&A会員でありJGAゴルフミュージアム参与の武居振一氏は早速この地を訪れて撮影してきたが、内部の公開は許されなかったという。世界一のプライベートクラブのハウス内部はどうなっているか、興味津々ではある。

※週刊ゴルフダイジェスト2024年6月4日号「バック9」より

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