ブリヂストンの「Bシリーズ」から登場した『245MAX』アイアンはバックフェースに従来の素材より軽いカーボンを使用することで余剰重量が生まれ、その浮いた重量をタングステンウェイトとしてフェース後方下部に搭載した新技術を“カーボンコアコンポジット”と謳っています。「この新技術はやさしさを向上させる以外の狙いがある」とクラブ設計家の松尾好員氏は言います。さらに前作の『233HF』アイアンのヘッドデータと比較しながら考察すると、今作がどんなゴルファーにピッタリなのか見えてきました。

【試打クラブスペック】7I ●ロフト角/27度 ●ライ角/62度 ●価格(税込)/15万4000円(7I~P2・5本セット)※すべてメーカー公表値

さらに振りやすく飛ばせる!

GD 今回はブリヂストン『245MAX』アイアンを前作の『233HF』アイアンと比較しながら分析していただきます。まず素材から見ていくと今作では“カーボンコアコンポジット”と呼ばれる新技術が採用されています。バックフェースにカーボンを使用することで余剰重量が生まれ、タングステンウェイトを配することでやさしさが上がったといいますが、ヘッドデータに表れているのでしょうか。

松尾 ヘッドの慣性モーメントを比較すると前作が2649g・㎠、今作が2750g・㎠と大きくなっています。余剰重量分をタングステンウェイトとして搭載したことにより芯を外したミスショットに強くなっています。加えてもうひとつ新技術の効果があると考えています。今作はヘッドとフェースに使われている素材の特徴を活かして、硬く、そしてフェースの厚みを薄くすることで反発力を高めています。

しかしそのまま作り上げてしまうと”パチンッ”と弾く感触が残ってしまうので、手に伝わる感触と打音を解消するために『245MAX』アイアンではカーボンを背面の銘板(バッチ)として搭載することで打球音、打感を落ち着かせることを狙っていると思います。

左が『233HF アイアン』、右が『245MAX アイアン』。今作はポケットキャビティ構造でバックフェースにカーボンが使われている

GD なるほど。飛びにこだわりフェースを薄く、反発を高くできる素材を使用しながら、軽いカーボンをバッチにすることで打球音と芯を外したミスショットへの強さを両立させているんですね。他のヘッドデータをご覧になって注目すべきポイントはありますか?

松尾 ヘッドデータの「リアルロフト角」、「ヘッド重量」、「クラブ重量」の3つを前作と比較して紐解くと設計意図が分かりそうですね。

GD ではリアルロフト角からお願いします。

松尾 前作では28.0度とストロングロフト設定だったのですが、今作は27.3度と約1度さらに立たせてあります。アイアンで飛距離に一番に影響するのはロフト角で、計算上では1度立てると2~3ヤードほどキャリーが伸びると言われています。ただしヘッドスピードがロフトに対して遅くなると、ボールが上がらず計算通りのキャリーが出ないことがあるんです。

GD つまりボールを必要最低限上げられるパワーがないと、このストロングロフトを生かすことができないわけですね。

松尾 そうです。『245MAX』 アイアンの「ヘッド重量」と「クラブ重量」を見ると、飛距離性能を活かせるゴルファーが考察できます。

GD 具体的にどのような変化があったのでしょうか。

松尾 今作は前作よりも軽量化されています。ヘッド重量を比較すると前作が264.3gに対して今作は258.9gと軽く設計されています。さらにクラブ重量が前作は367.7g、今作が352.2gとなっています。クラブ全体を軽くすることで、振りやすさを追求したクラブに進化したと言えます。

GD 先ほどのストロングロフトの話と合わせると、軽くなったことでヘッドスピードを出しやすくなり、飛距離性能が発揮できるというわけですね。では今回の『245MAX』アイアンはどんなゴルファーにおすすめでしょうか。

松尾 ヘッドデータ以外にもフェースの長さが前作よりもさらに長くなり、フェースが非常に大きく感じます。見た目から伝わる安心感とやさしさが備わりました。そしてストロングロフトでありながらもクラブが軽いことを踏まえると、少し振るのがキツくなってきたシニアゴルファーは一度、試されてもいいと思います。

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