PGAツアーのアジア圏マーケティングディレクター、コーリー・ヨシムラさんがチョイスした記事や選手たちのストーリーをご紹介。今回は、かつてはタイガーの十八番であり、近年はローリー・マキロイが得意にしているスティンガーショット打ち方について。

短く握ってスリークオーター

昨年のジェネシス・スコットランドオープンでローリー・マキロイが最終ホールで勝利を決めた〝スティンガー〞。アマチュア憧れのこのショットの打ち方をザ・プレーヤーズ選手権の舞台、TPCソーグラスのヘッドコーチ、トッド・アンダーソン氏に解説してもらいました。

「セカンド地点からピンまで残り200ヤード。マキロイは最初4番アイアンで打とうとしました。しかし、アゲンストの風が強かったため思い直し、2番アイアンで風の下をくぐらせるライナー性のスティンガーを打つことに決めました。結果、これが勝利を手繰り寄せる一打になったのです」

画像: マキロイのスティンガーショット。シャフトがトウダウンとは逆方向にしなっているのが凄い。ヘッドを上から入れずに、ハンドファーストのまま低い位置から低い位置へ振り抜いていく

マキロイのスティンガーショット。シャフトがトウダウンとは逆方向にしなっているのが凄い。ヘッドを上から入れずに、ハンドファーストのまま低い位置から低い位置へ振り抜いていく

「では具体的な打ち方です。まずはグリップ。通常のショットより短く握ります。このときマキロイはややボールに近く構えています」

画像: ①グリップを短く握って、スリークオーターのバックスウィング

①グリップを短く握って、スリークオーターのバックスウィング

「重要なポイントはバックスウィングをスリークオーターにすること(①)。ダウンスウィングでは胸をボールに向け、手がクラブヘッドを追い越さないようにしながら、インパクトは地面になるべく近く低い位置にヘッドを通します。体の右サイドを押し込んでインパクトするイメージです(②)。フィニッシュも低く抑えてください(③)。こうすれば風の下を通す低い球でグリーンまで届かせることができます」
 

画像: ②体の回転とともに右サイドを押し込んでフォロースルー

②体の回転とともに右サイドを押し込んでフォロースルー

「マキロイはクラブの番手を上げました。そして強振するのではなくスピードをコントロールしながら球をとらえ、風の影響を最小限にしたのです。アマチュアはロフトを立て入射角をスティープ(鋭角)にすることで低い球を打とうとします。でもそれでは逆に球が上がってしまいます」

画像: ③フィニッシュもスリークオーター、右肩を押し込むので、このような振り抜きスタイルになる

③フィニッシュもスリークオーター、右肩を押し込むので、このような振り抜きスタイルになる

「まとめると、ボールに近づいて立ち、クラブを短く握ってスリークオータースウィングをする。胸をボールに向けたまま、右サイドで振りフィニッシュは低く。これを覚えればリンクスでのプレーや風の強い日のラウンドに役立つでしょう。ボールが吹き上がることなくターゲットをとらえることができるはず。次のラウンドで、ぜひ試してみてください」

※週刊ゴルフダイジェスト2024年7月16日号より(ARRANGE/Mika Kawano PHOTO/PGA Tour) ※PGAツアーはBSJapanext(BS放送)、ゴルフネットワーク(CS放送)、U-NEXT(動画配信サービス)で毎週LIVE中継が見られます

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