今年3シーズン目を迎えたLIVゴルフ。ブルックス・ケプカが全米プロで、ブライソン・デシャンボーが全米オープンで優勝して注目を浴びているものの、悩みはある。
画像: 2015年全米オープンが開催されたチェンバーズベイ(撮影/岡沢裕行)

2015年全米オープンが開催されたチェンバーズベイ(撮影/岡沢裕行)

それは開催コース探し。サウジアラビアが支援するゴルフリーグを快く思わない有名コースは、こぞってLIVの試合の開催を拒否しているのが現状で、今年舞台になったなかで聞き覚えがあるのはトランプナショナル・ドラルくらい。通称ブルーモンスター(ドラル)は16年までPGAツアーのWGCキャデラック選手権などを開催してきた。

しかしそれ以外はラスベガスCC、ヒューストンGC、ナッシュビルのザ・グローブなど、あまり知名度の高くないゴルフ場ばかり。

その批判をかわそうと、現在LIVは全米オープンの会場となったチェンバーズベイとの交渉に入ったという。同コースは2007年に全米オープン誘致を目的としてワシントン州シアトル郊外に造られたリンクススタイルのパブリックコース。15年に念願が叶い、メジャーを開催したものの、「全米オープンのイメージとはかけ離れている」、「史上最悪のコース」と各方面から批判を浴びた。

全米オープンといえば、狭いフェアウェイと深いラフなど厳しいセッティングを想像するが、チェンバーズベイは広いフェアウェイと広大なウェイストエリアを擁し、広すぎてギャラリーの観戦も困難。

優勝したジョーダン・スピースに「18番はこれまでプレーしたなかで一番”バカげた”ホール」とまで酷評された。しかしUSGAは27年の全米ジュニア、33年の全米アマをチェンバーズベイで開催すると、すでに発表しており、知名度は高い。

そこでLIVはチェンバーズベイに交渉の白羽の矢を立てたというわけだ。

知名度の高いコースでイベントを開催したいLIVと、少しでも評判を上げたいチェンバーズベイ。もし決まればウィン-ウィンの関係になれるかも?

※週刊ゴルフダイジェスト2024年7月23日号「バック9」より

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