トーナメント開催から個人のサポートまで、プロゴルフの世界は多くのスポンサーがあってこそ成り立っている。選手たちは援助を受ける代わりに、企業のロゴなどをキャディバッグやキャップ、ウェアに付けて戦っているが、誰もが知っている大企業もあれば、なじみの薄いものも。2024年7月30日号の「週刊ゴルフダイジェスト」では、気になったロゴがどんな会社なのかを探っている。「みんなのゴルフダイジェスト」では女子プロに絞ってお届けしよう!

スポンサーとの出会いは突然に

シード選手だけでなく、ルーキーやアマチュア選手でさえも企業ロゴを身に着けているが、一体、どうやってスポンサーが決まるのか。聞いていくと、広告塔としての役割を求めるだけでなく、選手を応援する気持ちが強いことはどの企業も同じだった。

2年ぶりの優勝を狙うベテラン/藤田さいき

趣味の釣りが縁となった2つのスポンサー/深川水産&UMITOMA
「金銭的な契約じゃなくてお魚契約枠です!(笑)」

画像: 食べ物から病院まで。プロたちのちょっと気になる “スポンサー” 事情を徹底調査!

所属先のJBS、日本シャフト、NEXUS、オノフ、パスタとピザの店base、ライフネット生命、おにやんま君などは金銭契約。

キャディバッグの下にある深川水産、UMITOMA、ゴルフスタジオ「Boum」はモノの契約だと藤田。栃木県鹿沼市にある「Boum」は藤田の実兄が経営するインドアスタジオで、「ボール打ち放題契約です」(藤田)

魚の養殖や加工品を製造
深川水産

画像: プロ仲間たちと天草に来ては一緒に釣りを楽しんだり、お歳暮などで深川水産の商品を送ったりしている

プロ仲間たちと天草に来ては一緒に釣りを楽しんだり、お歳暮などで深川水産の商品を送ったりしている

熊本県天草市で魚の養殖や鮮魚の卸業を営み、真鯛100万匹、シマアジ36万匹、ブリ4万匹の養殖をメインに加工品の製造も行う。常務の深川大史氏がかつて藤田が練習していたコースのメンバーであることから、練習に来ていた藤田に「天草の美味しい魚を食べさせたい」と支配人が頼んだことから交流が生まれた。ネット購入も可能な深川水産の「鯛のごまだれ漬け(4980円/6食入り)」はご飯のお供や酒のつまみに。

福井のプライベートヴィラ
Umitoma Ocean View Resort Echizen

画像: 越前海岸の目の前に、22年に誕生。一棟貸し切り型で全室オーシャンビュー

越前海岸の目の前に、22年に誕生。一棟貸し切り型で全室オーシャンビュー

徒歩数十秒のところに海岸が広がり、釣りも楽しめる絶好のロケーション。社長の髙木秀樹さんの家族が藤田のファンで、昨年福井で行われた日本女子オープン終了後に藤田がヴィラに宿泊して海釣りなどを楽しみ、「また宿泊させてくれたら」と、藤田自らワッペンを作ってスポンサーに。海を望むプライベートサウナ付きプライベートヴィラと、天然ジャグジー付きのキャンプホテルの2タイプから選択可能。

     

初シードを目指す新潟出身の24歳/石井理緒

米どころ新潟を代表する創業77年の老舗米菓メーカー/岩塚製菓
「試合中も食べてリラックス」

画像: 岩塚製菓のお菓子を食べながら試合に挑んでいる石井

岩塚製菓のお菓子を食べながら試合に挑んでいる石井

「私が新潟出身なので、新潟の企業に応援していただくことが多いんです。岩塚製菓さんのお菓子は、昔から食べていて、スポンサーに付いてほしいなって思っていたんです。そしたら知り合いの方がつなげてくださって、スポンサーを引き受けていただけるようになりました。試合中も宿泊しているホテルによくお菓子を送ってくださるので、それを食べながら試合に挑んでいます」。岩塚製菓は初来社の際、石井が同社の「新潟ぬれせんべい」が好きで食べているという話を聞いて縁を感じて契約。以降、全社を挙げて応援しているという。

国産米100%使用
岩塚製菓

画像: 岩塚製菓に挨拶に行った石井

岩塚製菓に挨拶に行った石井

 

プロ10年目で初優勝を目指す/竹内美雪

テレビ番組の密着取材中に制作会社/K's PRIJECT
まさかスポンサーに

広告やテレビ番組などの制作を手掛ける会社で、15年1月から翌3月まで東京MXテレビで放送された、プロの世界で奮闘する19歳の5人の少女たちの1年間を追いかけたドキュメント番組「戦闘未来少女19→20」を手掛けた。竹内のほかにキックボクサー、テニスプレーヤー、サーファー、アーティストが出演。

画像: 左がドキュメント番組「戦闘未来少女19→20」のメインビジュアル。K's PROJECTとは「10代の頃からお世話になっています」という竹内

左がドキュメント番組「戦闘未来少女19→20」のメインビジュアル。K's PROJECTとは「10代の頃からお世話になっています」という竹内

取材を始めて半年ほどでプロアスリートの過酷な現実に直面し、社長の小辻富明さんが「それならば我々がサポートしよう」とスポンサーを名乗り出た。竹内以外にもテニスプレーヤーとサーファーのスポンサーも買って出たが、竹内以外はすでに引退を選択している。

「番組制作中に、制作会社がスポンサーになるのは聞いたことがありません(笑)」と小辻社長は話すが、それ以来、竹内とは家族同然の関係を築いてきた。「彼女が現役を引退するまで応援は続けていくつもりです」(小辻社長)

広告や番組の制作会社
K's PROJECT

画像: 上記画像は番組制作時の一コマ。一番左が小辻社長で、その右が竹内。

上記画像は番組制作時の一コマ。一番左が小辻社長で、その右が竹内。

 

今年2月に入籍した新婚さん/新海美優

幼少期から通う地元の病院/神矢内科胃腸クリニック

画像: 子どもの頃から通っているクリニックがスポンサーに

子どもの頃から通っているクリニックがスポンサーに

かつて病院の目の前に新海の実家があり、新海の父親とゴルフ練習場で顔見知りだったという院長の神矢丈児さん。「子どもの頃からお腹が弱くて……。ずっと通っていました」(新海)と、医師として新海の体をサポートしてきた。その後、プロになった新海を医療以外でもサポートするために、3年ほど前からスポンサーに。新海は今年2月に結婚して拠点を関東に移したため、体のケアをすることは少なくなったが、「これからも美優ちゃんのスポンサーとして支えていきたいと思っています」(神矢院長)

地元・大分市で地域密着
神矢内科胃腸クリニック

画像: 新海と院長の神矢丈児さん

新海と院長の神矢丈児さん

PHOTO/Tadashi Anezaki、Hiroyuki Okazawa、Tsukasa Kobayashi
THANKS/アース・モンダミンカップ、資生堂レディス

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このほか、女子プロや男子プロ、キャディのスポンサー事情を徹底調査! 続きは2024年7月30日号の「週刊ゴルフダイジェスト」かMyゴルフダイジェストでチェックをお願いします!

海外男子プロのスポンサー事情!

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