2週間前に投入したパターの効果はてきめんだ。18ホール中10ホールで1パット、トータル113フィート(34メートル)を沈めると「すべてをコントロールできていると感じました」と達成感をにじませた。
トーナメントの初日にトップに立ったのは21年のフェデックスカップ・セントジュード選手権以来およそ3年ぶり。最後に優勝したのは22年の全米プロで、最近は特にパッティングに悩みを抱えスコッティキャメロンの様々なパターを試してきた。
6月のメモリアルトーナメント by ワークデーではたまたまガソリンスタンドで遭遇した世界アマチュアランクナンバー1のゴードン・サージェントのパターを試させてもらったりもした。それだけ必死だったのだ。
この日使用した「ファントム9.2」との出会いは親友のジョーダン・スピースが大きな役割を果たしていた。
「ジョーダン(スピース)が試すためにスコッティキャメロンの担当者が彼にこのパターを届けていて、その時期何度か彼と一緒にいた僕はそれを見てまず見た目が素晴らしいと思いました。打たせてもらうと感触も最高!」
担当者に詳しく話を聞くと本人のパッティングの欠点を改善する特徴があることを知る。「ストロークの悪いクセを補ってくれると聞いてすぐに作って欲しいと頼みました」。
17番で3.5メートルのパーセービングパットを沈めたトーマスは思わずガッツポーズ。ダブルブレイクの難しいラインを読み切り「あれが決まったのは大きかった。ノーボギーで回れたのはうれしい」と声を弾ませた。
3打差の8位タイには連覇を狙うローリー・マキロイがいる。松山英樹は1オーバー71、117位タイと大きく出遅れたがリーダーボードの上位に今季好調な選手がひしめき、全英オープン前哨戦は最後まで目を離せない展開になりそうだ。