TPCコロラドで開催された「ジ・アセンダント」で12年ぶりの記録が飛び出した。同大会でプロ競技デビューを飾ったティミー・クロフォードは、シカゴの大学を経てイリノイ大の大学院を卒業したばかり。
アマチュア時代には目立った戦績がない彼にとって、マンデー予選をクリアしただけでも上出来だったが、決勝ラウンドに進出すると、第3ラウンドの3番パー4(365ヤード)でホールインワンをマークしたのだ。
巨大な池に沿って左にドッグレッグするこのホールでは、グリーン手前の池をクリアするために最低でも336ヤード飛ばさなければならない。会場となったTPCコロラドは標高1500メートルの高地にあり、平地より10ヤード近く飛ぶとはいえ、ウォーターハザードを避けグリーンに着弾させ、エースを奪うのは容易なことではない。
KFTでは過去5回パー4でのホールインワンが記録されているが、直近では12年前にロブ・オッペンハイムがマークして以来。ちなみにPGAツアーでは01年のWMフェニックスオープンでアンドリュー・マギーがマークした記録が唯一残るだけだ(国内ツアーでは98年の中日クラウンズ2日目に中嶋常幸が達成)。
しかもプロ競技初参戦でパー4のエースが唯一の見せ場かと思いきや、最終ラウンドではエースを奪った3番でイーグルを奪取。4番から4連続バーディを奪うなど、この日2番目に良いスコアとなる7アンダーで5位タイに食い込んだのだ。
イリノイ大学時代には補欠だったクロフォードだが、今回のトップ5入りで初賞金3万2000ドル(約500万円)を獲得した。エースの賞金があったのかは不明。映像がないのは残念だ。
ちなみに最終日のベストスコア64を出したのは大西魁斗。今季3度目のトップ10(10位タイ)でポイントランク18位に浮上している。
※週刊ゴルフダイジェスト2024年8月6日号「バック9」より