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GD 今回はプロギアの『RS F』ドライバーを標準モデルの『RS』ドライバーと比較しながら分析していただきます。『RS』は“力に自信があり高弾道でストレートに打ちたいゴルファー“にオススメとのことですが、『RS F』はどんな特徴があるドライバーなのでしょうか。
松尾 重心距離、重心深度、ヘッド左右慣性モーメント、ネック軸回りの慣性モーメント、この4つの数値に注目すると『RS F』の特徴がわかります。
GD では重心距離からよろしくお願いします。
松尾 『RS』が38.9ミリに対して、『RS F』は40.1ミリと長い設定になっています。フェース面の写真を比較した写真①をみると『RS F』のほうがトウ寄りにスイートスポットが位置していることが分かると思います。そのため『RS F』はフェードバイアスヘッドになります。
GD なるほど。ヒール側に重心のある『RS』に対して、『RS F』は手元から遠いトウ寄りに重心が設定されているんですね。ヘッドの操作性にも違いがありそうですがいかがでしょうか?
松尾 フェースローテーションのしやすさの目安になるのがネック軸回りの慣性モーメントになります。『RS』は7597 g・㎠、『RS F』は7138 g・㎠と小さく、操作性の高いヘッドと言えます。フェードバイアス設計ですが、ドローに打つことも出来るドライバーと言えるでしょう。
GD 重心深度とヘッド左右慣性モーメントはいかがでしょうか?
松尾 これまでの様々なドライバーの計測から割り出した重心深度の標準値が39.0~40.0ミリになるのですが、『RS』は42.0ミリ、『RS F』が38.5ミリとなっています。『RS』が非常に深い設計になっているのに対して、『RS F』はやや浅めになっています。ヘッド左右慣性モーメントは『RS』が4775g・㎠に対して、『RS F』が4471g・㎠。標準値の4600〜4799g・㎠と比較すると『RS F』はやや小さいです。
GD つまり『RS F』は芯を外したミスヒットへのお助け機能を求めた設計になっていないんですね。どんなゴルファーが使いこなせるドライバーなんでしょうか?
松尾 トウ寄りのスイートスポット設計から、ニュートラルにボールを打つとフェード回転がかかるフェードバイアスヘッドです。ネック軸回りの慣性モーメントが小さいことからフェースローテーションをさせてフェードだけでなくドローも打つことが可能なドライバーです。そしてヘッドの慣性モーメントが小さく、ミートさせる技術が求められます。これらを踏まえるとヘッドのお助け機能に頼らず、自分好みの打球を打ち分けてフェアウェイを狙いたいゴルファーは試してみると良いと思います。
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