「全米オープンの賞金の半分なんてとんでもない」とデシャンボーは反論
事の発端は、どうやらデシャンボーの亡き父ジョン氏の名前を冠した「ジョン・デシャンボー・メモリアルジュニアツアー」にあるようだ。
同ツアーを創設したシャイ氏の「大会の運営資金をデシャンボーが出し渋っている」という主張に対し、デシャンボーがゴルフウィーク誌のインタビューで語ったところによれば、それらは「全くの嘘」で、運営資金はすでに調達済みであり、「彼は組織を適切に運営できていない」。
これを受けシャイ氏は「私はブライソンのことを知っており、彼がお金を渡したくないことはわかっていた」と反論。主張の真偽はともかく、シャイ氏のフラストレーションが溜まっていたのは事実なようだ。
特に先の全米オープンでデシャンボーが優勝した際、彼を支えてくれた人々に感謝の言葉を語ったが、そこにシャイ氏の名前がなかったことで爆発。その後デシャンボーのチームに、これまでの労働の対価として200万ドル(約3億円)を要求したというのだ。
デシャンボーはシャイ氏の名前を失念したことには反省の意を表したものの、「全米オープンの賞金の半分なんてとんでもない」と反論。「不満を抱いた“過去の”従業員」だと非難し、「良いビジネスプランが立てられるだろうという思い込みで、父の名前や画像、肖像を無料で彼に渡したが、うまくいかなかった」と語っている。
デシャンボーによれば、これまでに総額1億5000万円近くをシャイ氏に支払っているという。
シャイ氏にすれば「恩人に対し冷たすぎる」ということになり、デシャンボーにすると「十分に尽くした」ということになるのだろう。
あるいは、先の全英オープンでのまさかの予選落ちの裏には、かつて”第2の父”と慕っていた恩人との確執が災いしていたのかも?
※週刊ゴルフダイジェスト2024年8月13日号「バック9」より