今回はテーラーメイド“ミニドライバー“4作目となる『バーナーミニ カッパー ドライバー』を分析します。近年の道具の進化と選手のフィジカル強化によって飛距離が増す一方で、逆に飛びすぎることで2打目が難しくなるケースではミニドライバーを選択し、堅実にスコアメイクをするツアープロが増えています。クラブ設計家の松尾好員氏によれば「プロだけでなくアマチュアでもミニドライバーが活躍するシチュエーションがある」と言います。ヘッドデータを紐解くと最適な活躍の場が見えてきました。

【試打クラブスペック】ロフト角●11.5度 ライ角●57.0度 体積●304cc 価格(税込)●7万1500円 ※メーカー公表値

確実性とほどよい飛びの良いとこ取り!

GD 今回はテーラーメイド『バーナーミニ カッパー ドライバー』を分析していただきます。『バーナーミニ カッパー』は通常のドライバーよりもコンパクトになっている“ミニドライバー“の部類になるわけですが、一般的に浸透してきたのはいつ頃からだったのでしょうか?

松尾 近年のチタン製でのミニドライバーとしては、2019年に出た『テーラーメイド オリジナルワン ミニドライバー』がその始まりになります。実測のヘッド体積は274ccで、ロフト角は13.5度でした。ロフト13.5度のウッドと言う意味で考えますと、40〜50年以上前のパーシモンヘッドの2番ウッドと同じサイズ感になります。

GD なるほど。『オリジナルワン』を皮切りに『300ミニ』、そして前モデルにあたる『バーナーミニ』という系譜があるのですね。ではミニドライバーの長所や短所は何があるのでしょうか?

左上から時計回りに『オリジナルワン』、『300ミニ』、『バーナーミニ』、『バーナーミニ カッパー』

松尾 ミニドライバーの長所はヘッドを小さめに設計するので、自ずとヘッドとクラブ長さの見た目のバランスから、クラブ長さが短くなります。よってクラブ長さが短いことで通常のドライバーよりはミートしやすくなります。またティーショットで3番ウッドよりもヘッドが大きいので打ちやすいことが長所だと思います。

一方、短所としては全体的なサイズ感や長さを考慮すると、通常のドライバーよりも飛ばないこと。そして3番ウッドのように芝の上から打つには難しい点があります。3番ウッドと比較するとかなりディープフェースなので、ある程度力があるゴルファーでないと芝から打った時にボールを上げることは難しいです。

GD 長所と短所を踏まえるとティーショットで使うほうが無難なわけですね。ヘッドデータで何か気になるポイントはありますか?

松尾 フェース角の設定が気になりました。通常のテーラーメイドのドライバーだと、オープン1.0度と少し開いた設計にされているのですが、『バーナーミニ カッパー』はスクエア0.0度と真っ直ぐになっています。スプーンを設計する時と同じでドライバーよりスクエアに構えさせようとしているのではないかと考えられます。

GD では今回の『バーナーミニ カッパー』はどんなゴルファーにおすすめですか?

松尾 ヘッド体積が実測で303ccと小ぶりな顔でフェース角がスクエアなことからターゲットに対して素直に構えやすく、ネック軸回りモーメントが非常に小さい設定で操作性がとても良いクラブです。またスイートスポットの高さが低く、低重心率が57.5%と低重心になっていることで低いティーアップショットと相性が抜群です。これらを踏まえると左右が狭いホールのティーショットで活躍してくれる一本でしょう。

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