みんなのゴルフダイジェストのYouTubeでは、プロゴルファーの癸生川喜弘と小島慶太の二人による“ガチ”がコンセプトのシリーズ試打企画「みんゴルガチギアトラック」を公開中。今回は2年ぶりにモデルチェンジしたヨネックス「EZONE GTシリーズ」のドローバイアスモデルである『Type- D』ドライバーのつかまりの良さを、比較・検証した。

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ヨネックス『EZONE GT Type-D』を試打

今回新しくなったヨネックス『EZONE GT 』ドライバーは、フェースに近いソール部のチタンを極限まで薄くし、そこにカーボンを補填した新ヘッド構造『ストライクスピード・カーボン』を搭載。特にフェース下部のスイートエリアの拡大を実現し、ミスヒットにも強く、カーボンの反発性能により弾き飛ばすヘッドとなっている。さらに、素早いしなり戻りと高い復元力を生む先進カーボンをソール部に複合し従来よりもカーボン複合エリアを10%拡大、カーボンクラウンとの相乗効果で、シリーズ最高の“飛び”を実現しているという。この『EZONE GT』には、ヒール側形状が異なる『Type-S』と『Type-D』の2種類のヘッド形状をラインナップされている。今回試打をする『Type-D』は重量配分によって掴まりがよくドローを狙っていけるヘッドになっている。

癸生川の構えた時の印象を聞くと、「同じ『EZONE GT』でもスタンダード系ヘッドの『Type-S』と比べて、つかまる系ヘッドの『Type-D』は、 当然、フェースが左を向いてつかまりそうな顔をしてますよね。構えた時にちょっとアップライトに感じますけど、ライ角がアップライトだからヘッドが左を向いて見えるのかもしれないけれど、それも含めてつかまりそうな形状です。実際につかまりはいいのか、打ってみましょう」。

『EZONE GT Type-D(ロフト9.0度)』をHS42m/s前後で検証

画像: 『EZONE GT Type-D』 ロフト9.0度

『EZONE GT Type-D』 ロフト9.0度 

画像: 装着シャフトは純正の『RK-04GT(Flex S)』

装着シャフトは純正の『RK-04GT(Flex S)』

試打クラブのスペックはヨネックス『EZONE GT Type-D』の ロフト9.0度で、装着シャフトは純正の『RK-04GT(Flex S)』。

フェースのセンター付近でヒットした時のつかまりの良さをチェック

試打後の癸生川プロの感想としては、「球(弾道)が凄い強く感じる。『D』(ドローバイアス)を謳うだけあって、球がつかまる感じも凄いありますね。フェースが左を向いてつかまりが良さそうな見た目通りのつかまった球が出ましたね。打感も硬すぎない」。

【試打データ】
ラックマン4のデータ
クラブスピード●42.8m/s
ボール初速●63.8m/s
打ち出し角●10.6度
スピン量●2310rpm
降下角●25.4度
キャリー●213.0Y
飛距離●251.3Y
打ち出し方向●0.7度左
スピンアクシス●10.0度左
SIDE●14.0Y左

GCクワッドのデータ
Hインパクト●8ミリトウ
Vインパクト●6ミリ低

画像: 打点位置は8ミリトウ、6ミリ下とほぼセンターヒットしていることがわかる「GCクワッド」のデータ

打点位置は8ミリトウ、6ミリ下とほぼセンターヒットしていることがわかる「GCクワッド」のデータ

小島プロのデータ分析と解説は「まず、打ち出しが10.6度でちょっと低くて、スピンが2310rpmと少なめに出ていますが、これは要素としてロフトが9度ということと、あと球がつかまっているというのもあります。データ的には、0.7度左に飛び出して、そこから10.0度左に傾いて、14.0ヤード左に着弾したという弾道になっていますから、かなり『強く』て『つかまる』という印象はありますね。右が嫌いな人にとっては良いクラブじゃないでしょうかね」

トウ寄りでオフセンターヒットした時のつかまりの良さと寛容性をチェック !

試打後の癸生川プロの感想は「つかまる感じは凄いする。『D』 の要素をさらに増した感じ。しかし、球は上がらない。ちょっと高さが足りないような気がしますね。トウに当たったことで余計に上がらない感じがします」。

【試打データ】
トラックマン4のデータ
クラブスピード●42.7m/s
ボール初速●62.4m/s
打ち出し角●9.8度
スピン量●1921rpm
降下角●20.0度
キャリー●188.5Y
飛距離●235.8Y
打ち出し方向●4.7度右
スピンアクシス●22.1度左
SIDE●1.7Y左

GCクワッドのデータ
Hインパクト●21ミリトウ
Vインパクト●5ミリ低

画像: 「GCクワッド」のデータをみると、打点位置が21ミリトウ、5ミリ下とかなりのトウヒットだということがわかる

「GCクワッド」のデータをみると、打点位置が21ミリトウ、5ミリ下とかなりのトウヒットだということがわかる

小島プロのデータ分析と解説は「打ち出し角が9.8度でスピン量が1921rpmですからね、球がつかまっているからっていうのもありますけれど、降下角度が20.0度ですから、言われるように球はかなり低いです。クラブスピードが42.7m/sあってキャリーが188.5ヤードですから上がっていないですね。トータルこそ235.8ヤードとデータ的には距離は出ていますけど、コレは下が固いPGAツアーを想定したランコンディションなので、実際にはそこまでは行かないかなと思います。弾道は4.7度右に飛び出して22.1度左に傾いてるからけっこう曲がっていますよね。でも最終的には1.7ヤード左に着段しているから、うまく『右に出て左に戻ってきてる球』ですね。打点は21ミリトウで5ミリ下なので相当なミスヒット。それで最終的に真ん中にボールがあって良かったなって感じですね」。

ヒール寄りでオフセンターヒットした時のつかまりの良さと寛容性をチェック !

試打後の癸生川プロの感想は「これだけヒールで当たっているのに、今の球が出るなら、これは『D』 の効果ですね。ヒールに当たってもそんなにスライスをしないで、左に飛び出して若干右に戻ってくるような感じの球です。大きく右にくるという感じの球ではない。ヒールでもつかまりますね、やっぱ『D』 です」。

【試打データ】
トラックマン4のデータ
クラブスピード●41.9m/s
ボール初速●62.2m/s
打ち出し角●12.3度
スピン量●2879rpm
降下角●34.9度
キャリー●221.3Y
飛距離●245.9Y
打ち出し方向●2.8度左
スピンアクシス●2.6度右
SIDE●5.3Y右

GCクワッドのデータ
Hインパクト●15ミリヒール
Vインパクト●1ミリ低

画像: 「GCクワッド」のデータでは、打点位置が15ミリヒール、1ミリ下とかなりのヒールヒット

「GCクワッド」のデータでは、打点位置が15ミリヒール、1ミリ下とかなりのヒールヒット

小島プロのデータ分析と解説は「クラブスピードは41.9m/sなので、センターやトウの時と比べると1m/sほど遅いんですけど、ボールスピードは62.2m/sで、1.6m/sほど遅いくらいです。通常はヒールに当たった時はボールスピードの落ちる数値が大きいんですが、このクラブはトウとヒールでほぼ同じ数値です。ということはヒールヒットに強いということ。ポイントとしては、『つかまっている』というのがあると思います。つかまっているからヒールヒットでも数値が落ちないのでしょう」。

さらに、トウヒットの時に見られた『球が上がらない』傾向は、ヒールヒットの場合はどうなっただろう。

「スピン量は2877rpmですから、やっぱヒールに来ててもつかまっている分スピン量は適度に抑えられています。降下角度が34.9度ありますから、ヒールにきたぶん、スピンが増えて球が浮いて適正の高さに範囲に入ってきましたね。それでキャリーが221.3ヤードでトータルで245.9ヤードですから弾道としては素晴らしいんです。この数字だけ見たら綺麗なフェードに思えるんですけど、実際はかなりヒールのミスに近い当たり方をしているということ、それだけ許容性のあるつかまるヘッドだなという印象はありますね」(小島プロ)

画像: 「ミスヒットに強く、寛容性のあるヘッドですね」と癸生川プロ

「ミスヒットに強く、寛容性のあるヘッドですね」と癸生川プロ

検証した試打のまとめ

癸生川プロの感想
「本当につかまるヘッドでしたね。センター、ヒール、トウのどこに当たってもしっかり球をつかえられるヘッドだなと思います。スライスや右に出る悩みがある人には合うヘッド」

小島プロの感想
「ロフト9度のヘッドでこれくらいのつかまりの良さなので、これがロフト10.5度のヘッドになったら、さらにつかまりが良くなるということです。自分のスウィングタイプや普段の球のつかまり具合なんかも考慮しながらクラブ選びの参考にしてみてください」

みんなのゴルフダイジェストYouTubeのみんゴル試打班「ガチギアトラック」では、ヨネックス『EZONE GT Type-D』 を癸生川プロがクラブスピード帯を変えながら試打。そこから得られたデータを小島プロがさらに細かな分析をしているので、そちらもぜひ視聴してクラブ選びの参考してもらいたい。

動画は
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